異なる特徴を持つ3タイプの住宅を訪問
まず、バス見学ツアーの内容をご紹介します。今回(実施日は10月13日)は、さいたま市にある「さいたま新都心カタクラ住宅展示場」を午前9時に出発し、市内にある3ヵ所の建物を巡り、正午までに同展示場に戻ってくるというスケジュールでした。建物の内容は以下の通りです。
(1)建築途中の住宅
(2)築後約30年が経過した住宅
(3)築後1年未満の住宅
当然ですが、いずれも旭化成ホームズ(ヘーベルハウス)の施工で、注文住宅です。
次にそれぞれの建物における見学内容について。建築中の住宅では、実際の構造部材が確認できたほか、構造についてのレクチャー、さらには旭化成ホームズの建物の特徴であるヘーベル版(ALC外壁)と、一般的な外壁(サイディング・塗り壁)の燃焼比較実験も行われていました。
ヘーベル版は耐火性が高い素材。この燃焼実験では、「都市部の住宅では火災に対する備えが重要なのですよ」ということが再認識できました。また、構造に関するレクチャーでは耐震性や耐久性に関する特徴などについて、実際に施工を担当する部署の人が説明されていたので、住宅を検討し始めた方でもわかりやすい内容だったと感じました。
次に訪問した住宅は1986年に建築されたもので、そこに住み続けておられるオーナーさんのお話を聞くことができました。その中には、建築当時から現在に至るまでのこと、その間のご家族との思い出話、さらには点検などのアフターサービスについての内容も含まれていました。住み心地についは「外からの音が気にならず快適で、飽きが来ないですね」とお話しされていました。
住まいづくりと将来の暮らしをイメージしやすい内容に
旭化成ホームズは「ロングライフ住宅」を企業スローガンとしているハウスメーカーですが、その真価は築後数十年経った住宅だからこそ分かるもの。また、現在とは使われている素材や技術が異なりますが、将来自分たちが建てた住宅がどんな感じになるのか、イメージしやすいと思われました。最後に訪れた建物は築後まだ半年ほどであるため、旭化成ホームズの最新の仕様や提案が確認できました。例えば、このお宅では太陽光発電システムや家庭用燃料電池(エネファーム)なども設置されていましたので、オーナーさんからは「光熱費が安くなり、災害時にも安心」などというお話が聞けました。
このほか、移動中には旭化成ホームズというハウスメーカーの紹介やこれまでの取り組み、災害などに対する対応といった基本事項をはじめ、現在の住宅取得に関する情報といったことも説明されました。
ざっとこのような内容で3時間。3ヵ所の住宅はそれぞれ違った特徴を持っているためバラエティーに富んでおり、「ヘーベルハウスの住まいづくりはこんな感じですよ」というのが、かいつまんで紹介されていたという印象でした。
要するに、このバス見学ツアーに参加することで、旭化成ホームズが行う住まいづくり、ヘーベルハウスにおける暮らしがどのようなものなのか、ということが、無理なく頭に入ってくるというイメージでした。
ちなみに、旭化成ホームズはいわゆる「バス見学会」を住宅業界の中で早期に取り入れたハウスメーカーの一つ。また、築後20~30年が経過した住宅を見学会にいち早く組み込んだハウスメーカーでもあります。
ここまでで、バス見学会がどのような内容なのかご理解いただけたでしょうか。次のページでは、私たちがバス見学会に参加する意義などについて考えていきたいと思います。