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オリックス・糸井は果たしてメジャーへ行けるのか(2ページ目)

オールラウンドという観点から今“メジャーに最も近い男”である、オリックスの糸井嘉男外野手。アメリカの一部メディアでも高い評価を得ている糸井だが、移籍には越えなければいけない問題がある。

瀬戸口 仁

執筆者:瀬戸口 仁

野球・メジャーリーグガイド

現状、移籍にはポスティング・システムしかない

糸井は日本ハム時代からメジャーへの思いが強い。オリックスへの移籍1年目だった昨季は、チームが5位に低迷したこともあり、「(メジャー移籍の希望は)でっかい大胸筋の奥にしまっておきます」と封印。だが、今年は違う。シーズン中から英語の勉強を開始。自己最高の成績を残したことで、メジャーへの挑戦意欲が増している。しかも、海外FA権取得を待っていれば37歳になってしまうことも大きい。

問題は、ポスティング・システムしか移籍手段がないため、球団側の対応だ。来季こそ優勝するために、糸井は絶対的に必要な戦力であることは間違いない。おいそれと手離すわけにはいかず、近日中に行われる予定の両者の話し合いに注目が集まる。

現在のメジャーリーグでは、日本人投手に比べ、日本人野手の評価は低い。ヤンキースで出場機会に恵まれなかったイチローはピークを過ぎた感があり、青木だけがまさに“孤軍奮闘”。糸井が海を渡ることができたならば、新たな道筋が見えてくるかもしれない。
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