プロ野球/プロ野球 関連コラム

オリックス・糸井は果たしてメジャーへ行けるのか

オールラウンドという観点から今“メジャーに最も近い男”である、オリックスの糸井嘉男外野手。アメリカの一部メディアでも高い評価を得ている糸井だが、移籍には越えなければいけない問題がある。

瀬戸口 仁

執筆者:瀬戸口 仁

野球・メジャーリーグガイド

青木の活躍とともに糸井の株も上昇

メジャーへもっとも近い糸井だが、海外FA権の取得は早くても2017年。

メジャーへもっとも近い糸井だが、海外FA権の取得は早くても2017年。

今季限りでの退任を発表したソフトバンクの秋山幸二監督は現役時代、「メジャーに最も近い男」と言われた。長打力、強肩を含めた守備力、走力とどれをとっても一流で、そのオールラウンドぶりからそう呼ばれたのである。オールラウンドという観点から今“メジャーに最も近い男”と言ったら、オリックスの糸井嘉男外野手(33)を置いて他にいないだろう。

今季140試合に出場し、打率は自己最高の.331で初の首位打者を獲得(ちなみに7年連続3割をマーク)、19本塁打、81打点とも自己最多を記録し、盗塁は31を数えた。おまけに強肩。こうなったらメジャーからお呼びがかからないわけはない。しかし、糸井は海外フリーエージェント(FA)権の取得が早くても2017年のため、ポスティング・システムでの移籍を球団に訴えるしかないのだ。

糸井にとって“追い風”がある。米CBSスポーツが「彼はオールラウンドプレーヤー。足もあるし、肩も強い。外野ならどこでも守れる。青木クラスか、またはそれ以上だ」と糸井を評した。その青木が昨年はブルワーズ、今年はロイヤルズで活躍し、評価を上げていることで、糸井の株も上がっているのである。

もともと2人には共通項が多い。青木が32歳、糸井が33歳。外野なら3ポジション守れる。青木がヤクルトに在籍した8年間で、1284安打、打率.329、84本塁打、164盗塁を残したのに対し、糸井の日本ハム、オリックス在籍8年間は961安打、打率.306、91本塁打、181盗塁とほぼ変わらない。つまり、糸井が“青木クラスか、またはそれ以上”の成績をメジャーであげる可能性が高いというわけだ。

>>次ページで、糸井のメジャー移籍の可能性を考える
  • 1
  • 2
  • 次のページへ

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます