通販・ネットショッピングの活用法/通販・ネットショッピングの基本テクニック

ネットショップの価格表示の落とし穴

半額セールで購入したはずの商品が、普段も同じ価格で売られているのを見てショックを受けたことはありませんか? 意外と多いネットショップの価格表示の落とし穴。気を付けたいポイントをお伝えします。

遠藤 奈美子

執筆者:遠藤 奈美子

通販・ネットショッピングの活用法ガイド

商品の価格が適正かどうかしっかり確認しましょう

商品の価格が適正かどうかしっかり確認しましょう

実は違法? 紛らわしいネットショップの価格表示

大手ショッピングモールのセールで二重価格表示が問題になりましたが、二重価格表示以外にも、条件付きの価格表示や送料の方が高く設定されている場合など、実は気が付かないうちに騙されていたり、損をしたりしていることも多いのです。紛らわしいネットショップの価格表示にはどのようなものがあるか、ご案内します。

■二重価格表示
二重価格表示とは、販売実績のない価格で元値を記載して、その価格から割引していると記載することで割引率を高く見せたり、同一ではない商品の価格を比較対照に用いて表示することで、景品表示法で不当表示として禁止されている価格表示方法です。例えば、
通常価格5000円の商品をセール価格3000円で販売しているにも関わらず、通常価格1万円と偽って70%オフと表示している
ケースなどが該当します。大手ショッピングモールでの二重価格表示が問題になってからは、セールでも元値の表示をしないといった対応がされていますが、まだ一部のショップやサイトでは、意図的に販売実績のない元値を表示しているのを見かけることがありますので、高い割引率には惑わされないようにしましょう。購入時には、他のサイトやショップで販売価格を確認して、その商品の適正価格を把握しておくことが重要です。

■条件付き価格表示
条件付きの価格表示とは、定期購入などある一定の条件を満たすことで、その価格での商品提供がされている場合です。商品ページに例外条件や制約条件が明記されている必要がありますが、分かりづらい表記の場合には二重価格表記と同様に不当表示とみなされる場合があります。一定の条件とは、
1年間の定期購入が条件として設定されていたり、通信回線など別の契約を結ぶことが条件として設定されている
ケースなどが該当します。特に化粧品などでは定期購入が条件になっている場合や、パソコンなどの電化製品で回線の契約が条件になっている場合が多く見られます。安さに魅かれて条件をよく確認しないまま購入してしまうと、その後、月々の出費が高くついてしまう場合がほとんどですので、商品ページの注意書きはよく読んでおきましょう。

■送料で利益を得ている
二重価格表示や条件付き価格表示のように景品表示法には抵触しないものの、商品価格を1円など極めて低価格に設定して、送料を高く設定することでその差額で利益を得ているサイトもあります。例えば、
価格1円の商品に送料300円がかかり、実際には送料80円程度の安い発送方法で届く(差額の220円がショップの利益になっている)
といったケースがあります。中古の書籍販売などで見かけたことがある方も多いかもしれませんね。なかには、無料サンプルと標榜しているにも関わらず送料が1000円かかるなど、悪質なケースもありますので注意が必要です。購入ボタンを押す前に、カートの合計金額をしっかり確認しましょう。


意図的な二重価格表示や、条件付き価格表示にも関わらず条件が明記されていないなどの景品表示法違反に関する情報は、消費者庁の景品表示法違反被疑情報提供フォームで受け付けています。


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