建築家・設計事務所/建築家住宅の実例

シンプルで大らかなボックスの家[松原の切妻]

周囲の立地条件から南面を閉じ、東西方向にトンネル状の抜けを設けた一体空間の住宅です。切妻屋根の天井面はLVL積層面を全面的に使用し、仕上げ材としての新たな可能性を試みています。

執筆者:川畑 博哉

私鉄の2つの駅からどちらも歩いて10分の閑静な住宅地に、コンクリート打放しの基壇の上に乗った、黒い外壁と緩やかな切妻屋根が目を魅くボックス状の家が建っています。

よく見れば、隣家も黒い外壁の少し似た雰囲気のデザイン。実は建築家の田井幹夫さんが4年前に設計した住宅でした。

コンクリートの基礎の上の大きなボックス

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外観
1. 道路に面した南側を閉じ、坂に面した東側に大きな窓を設けている。外壁はガルバリウム鋼板張り。写真:アーキテクトカフェ
外観
2. コンクリートの基礎部分が車2台分のガレージと地下室になっている。
玄関
3. 隣家との隙間は約3m。西側にも大きな窓を設けている。
玄関
4. 納屋の入口のようなデザインの玄関扉。隙間からの光で玄関ホールが明るく照らされる。


この家の建っている土地は南北で2m強の段差があります。そこで高さ2.8mのコンクリート打放しの基礎を立ち上げ、その上に母屋を載せています。

母屋の南側は道路に面しているので壁を立ち上げ、東西に窓を設けた大きなボックスのような造りになっています。基礎部分は車が2台入るガレージと、アルミサッシュの引き違い戸で仕切られた仕事場です。

◆建築データと建築家プロフィール


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