CG・画像加工/おすすめ画像編集・加工ソフトレビュー

画像整理編集ソフトPhotoDirector 6レビュー

写真整理・編集・活用ソフトPhotoDirector 6は使いやすく本格的な現像機能を搭載しています。さらに精度がアップした人物専用の修整やHDR合成、広大な範囲を合成できるパノラマ機能などの新機能について紹介します。

土屋 徳子

執筆者:土屋 徳子

CG・画像加工ガイド

PhotoDirector 6とはどんなソフト

写真を整理して編集するソフトはいろいろありますが、色や明るさのちょっとした修整や気になる部分のレタッチなど、目的に合わせて簡単に、しかも精度のいい仕上がり結果が得られる、優れた画像整理・編集・活用ソフト「CyberLink PhotoDirector 6」を紹介します。

とても素直な操作性が特徴の、ガイドもオススメするソフトの1つです。
PhotoDirector 6の「編集」画面。

PhotoDirector 6の「編集」画面。


PhotoDirector 6に含まれる主な機能は、不要なものを自然に取り除く機能、人物専用の修正ツールなど実用的な編集ツールをはじめ、左右上下に広がりのある高画質なパノラマ写真を作成したり、深みのあるHDRの簡単合成や、さらに多くのカメラやレンズ、RAWのプロファイルにも対応し、写真のスライドショーを4K 解像度ビデオを書き出すなどの新機能も搭載しています。

なお、PhotoDirector 6には3つのバージョンがありますが、ここでは上位2つのバージョンの「PhotoDirector 6 Suite」と「PhotoDirector 6 Ultra」の機能について解説をしています。

一番いい笑顔の集合写真の自動作成

集合写真では誰かが目をつぶっていたり、笑顔のタイミングがずれたりして、全員が笑顔でいる瞬間を撮るのは難しいもの。そこであと2~3枚は必ず撮りますよね。
そのような複数の連続して撮影した集合写真を、PhotoDirector 6の「顔入れ替え」機能に読み込み、基準にする写真を選び「結合」をクリックすると、自動的に個々の人物の一番いい笑顔の写真を選んで、1枚のベストショットの写真を作り出します。それに合わせて人物のポーズも自然になるように調整もしてくれます。
手動で個人の一番いい顔を選ぶこともできます。
複数の写真からベストな笑顔を選んで1枚の写真を作り出します。

複数の写真からベストな笑顔を選んで1枚の写真を作り出します。


上下左右に広がるダイナミックなパノラマ

これまではパノラマ合成というと、水平に少しずつずらしながら連続して撮影した写真をつなげるのが一般的でしたが、PhotoDirector 6では縦方向にも広がりのあるパノラマ写真を簡単に作り出します。つなぎ目もきれいに処理され、写真の周りにできる不要な余白も自動で切り落とします。
なんと12枚もの縦横に連続した写真で広大で高画質なパノラマ写真ができあがります!

なんと12枚もの縦横に連続した写真で広大で高画質なパノラマ写真ができあがります!


露光の異なる写真から最高の階調を作り出すブラケットHDR

露光を変えながら連続して撮影した複数の写真をPhotoDirector 6に読み込み、それぞれの写真の階調を生かした深みのある1枚の写真を作り出します。
最大5枚の写真を使ってHDR合成が可能です。
自動合成後には、エッジやディテール、色調、彩度などを細かく調整をして、白飛び黒つぶれの無い落ち着いた写真を作ったり、印象的な作品にするなど、ダイナミックレンジを自由に操ることができます。
3枚の「暗い」「ちょっと暗い」「明るい」写真をブラケットHDR合成し、1枚の明るさと色に深みのある写真を作り出します。

3枚の「暗い」「ちょっと暗い」「明るい」写真をブラケットHDR合成し、1枚の明るさと色に深みのある写真を作り出します。


不要なものを自然に簡単に取り除く

地面に落ちているゴミや、不要なものを、囲んでサッと自然に取り除く「コンテンツ解析除去」機能が便利です。
飛行機の窓から撮影するとありがちな、翼の一部入ってしまう写真も、コンテンツ会期除去のブラシで翼をドラッグして「適用」をクリックすると、空の一部分を使ってキレイに消えます。
翼の部分をコンテンツ除去で囲んで空の一部分で塗り消します。

翼の部分をコンテンツ除去で囲んで空の一部分で塗り消します。


また逆にものを増やしたいときには、増やしたい場所をスマートパッチのブラシでドラッグして囲み、増やしたいものの部分まで選択範囲を移動すると、指定したものが周りの質感になじみながら貼り付けられます。
鳥を増やしたい場所をスマートパッチで囲んで、鳥の部分にドラッグすると、指定した部分が自然にコピー&ペーストされます

鳥を増やしたい場所をスマートパッチで囲んで、鳥の部分にドラッグすると、指定した部分が自然にコピー&ペーストされます


自動レンズ補正が簡単に!

各種レンズメーカーのプロファイルから、「自動レンズ補正」の「補正を有効化」にチェックを入れるだけでレンズ固有のゆがみや周辺光量、色収差を自動である程度まで補正することができます。
「自動レンズ補正」の「補正を有効化」にチェック。レンズがプロファイルに対応していれば、一瞬でゆがみが補正されます。

「自動レンズ補正」の「補正を有効化」にチェック。レンズがプロファイルに対応していれば、一瞬でゆがみが補正されます。


いろいろな楽しい編集・ユニークなレタッチ

他にもいろいろな楽しい画像編集ツールが、PhotoDirector 6には備わっています。
「エフェクト」の「ぼかし」による、手前だけをはっきりと見せる写真や、逆に奥にあるものをくっきり見せるなどの表現も簡単にできます。
背景をぼかして木の幹をくっきりと見せたり(左)、逆に背景をくっきり見せて手前をぼかす効果も楽しめます。

背景をぼかして木の幹をくっきりと見せたり(左)、逆に背景をくっきり見せて手前をぼかす効果も楽しめます。


各種プリセットも豊富に用意されているので、特殊な色合いの写真や複雑な効果のかかった作品も、項目から選ぶだけで簡単に適用できます。
「デフォルトプリセット」から効果を選ぶだけ。自分が作り出した効果も登録しておけます。

「デフォルトプリセット」から効果を選ぶだけ。自分が作り出した効果も登録しておけます。


肌の色を調整する「スキントーン」や、体の線を整える「ボディーシェイパー」など人物専用のレタッチツールも新搭載されています。
ボディーシェイパーで、人物(彫刻)を少しだけ細身に。適度に調整するのがポイント。

ボディーシェイパーで、人物(彫刻)を少しだけ細身に。適度に調整するのがポイント。


やりすぎない編集で素直に仕上がるPhotoDirector 6

PhotoDirector 6は顔認識による顔を外さないスライドショーを自動作成したり、スライドショーを4K解像度で書き出すなど、写真から高画質なビデオを作成する機能が搭載されているのも大きな特徴です。
4K解像度での書き出しが選べます。

4K解像度での書き出しが選べます。


このようにPhotoDirector 6は、自動でも質のいい編集結果が得られて、さらに自分である程度調整ができるうえに、いろいろな効果をどんどん試してみたくなる画像整理・編集・活用ソフトです。

WebやSNSなどでお気に入りの写真をサッときれいに仕上げて投稿する、といった日常使いで活躍する使いやすいソフトだと思います。

PhotoDirector 6の30日間の無料体験版が公開されていますので、試しに使ってみてはいかがでしょうか。

■動作環境
Windows
Windows 8.1 / 8 / 7/ Vista
モニター解像度:1024 x 768, 16-bit カラー以上

Macintosh
Mac OS X v10.6.8 以上
モニター解像度:1024x768

■関連サイト
PhotoDirector 6 Suite

PhotoDirector 6 
30日間の無料体験版

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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
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