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アギーレ監督が“選ばなければいけない”選手を考える(2ページ目)

メキシコ人のハビエル・アギーレ監督率いる日本代表が、9月に続いて10月もテストマッチを行う。メンバー発表に先だって、いまが“旬”の選手たちを紹介しよう。

戸塚 啓

執筆者:戸塚 啓

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「戦える力」を持つ米本

9月の2試合で気になったのは、4-3-3の中盤に当たる3人だ。所属クラブとは違うポジションでプレーする選手が多く、持ち味を生かした選手は少数派だった。

アギーレ監督に推薦したいのは、FC東京の米本拓司(23歳)だ。ボールを奪い取る力に優れる彼は、メキシコ人指揮官が重要視する「戦える力」を持つ。現代サッカーに不可欠な、攻守の切り替えの速さも備える。最終ラインの前でこぼれ球を回収するアンカーのポジションでも、そのひとつ前のインサイドハーフでも、中盤の機能性を高めるはずだ。

アジア大会男子サッカーに出場したU-21日本代表にも、中盤に興味深い選手がいる。大島僚太(川崎フロンターレ)と遠藤航(湘南ベルマーレ)である。どちらも21歳だ。

大島はボールさばきに長け、タイミング良く攻撃に関わる。球際の強さに物足りなさを残すものの、サッカーセンスは素晴らしい。

遠藤は守備のマルチロール(万能型)だ。最終ラインでもアンカーでもプレーできる彼は、アギーレ監督の4-3-3に違和感なくフィットする。

攻撃力にも磨きがかかっている。すでに来季のJ1昇格を決めた湘南で、ディフェンダーながら7ゴールをマークしているのだ。「攻守両面で機能する選手を求める」というアギーレ監督の選考基準に、彼は当てはまっている。

U-21日本代表からは、センターバックも推薦したい。鹿島アントラーズの植田直通(19歳)だ。タフでハードなディフェンスを持ち味とし、186センチの長身を利した空中戦にも強さを発揮する。

さらに加えて、足元の技術にも長けている。中長距離のフィードで、攻撃を組み立てていけるのだ。

彼が日本代表で経験を積めば、リオ五輪出場を目ざすU-21日本代表の強化にもなる。早い段階で代表の雰囲気や厳しさを体感させ、さらなるスケールアップを促したい。

浦和から選ばれるなら……?

9月のウルグアイ戦で皆川がテストされた3トップ中央のポジションには、欧州組のハーフナー・マイク(27歳・コルドバ/スペイン)も招集されそうだ。4-3-3のシステムを「戦い方のベース」と位置づけるアギーレ監督は、最前線中央に長身ストライカーを起用する考えを持つ。194センチのマイクがチームにフィットすれば、貴重な戦力を手にすることになる。

同じく3トップ中央では、豊田陽平(29歳・サガン鳥栖)も気になる。ブラジルW杯出場は逃したものの、今シーズンも調子は悪くない。9月27日現在の得点ランキングでは、3位タイの11ゴールをマークしている。

J1リーグで首位を走る浦和レッズは、9月の時点でゴールキーパー西川周作(28歳)しか選ばれていない。特殊なチーム戦術がその一因と考えられるが、これから招集される選手が出てくるとしたら、それはフォワード興梠慎三(28歳)に違いない。

身長175センチのサイズは、アギーレ監督が想定する3トップ中央のタイプではない。それでも、前線で確実にボールを収める彼は、日本代表でも攻撃の起点としての期待感を秘める。3トップのサイドでもプレーできる。代表に選ばれてもおかしくない人材だ。

内田の復帰は?

最後にもうひとり、重要な選手に触れておきたい。ブラジルW杯後はケガの影響でゲームから遠ざかっていて内田篤人(26歳)が、所属するシャルケ(ドイツ)でピッチに戻っている。アギーレ監督が作成した2度目のリストに、彼の名前があるのか。10月1日の発表が興味深い。
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