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年金破綻リスクはもはや年金の中にはない?

未だに公的年金破綻を信じている人が多いようですが、年金破綻のリスクはもはやほとんどありません。しかし破綻しないとしても心配して準備すべきコトはあります。頭をひっくり返してみましょう。

山崎 俊輔

執筆者:山崎 俊輔

企業年金・401kガイド

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国の年金制度は破たんするのか

国の年金制度については、定期的に財政検証というチェックを行うことになっています。このままの路線で年金支払いに支障はないのか5年に1度は確認をする仕組みです。

今年、財政検証結果が報告され、翌日には「すわ、年金破綻か」というようなニュースが紙面やテレビで踊りました。「現役時代の50%の年金を維持することは困難」というような見出しにびっくりした人も多いことでしょう。

しかし、このニュースは結果を踏まえた記事というよりは、今まで報道した流れにそってのニュースという印象です。過去5年以上にわたって年金部会を傍聴し続けている筆者が、今までとは違う視点で年金問題の現状を説明しましょう。

実は、年金破綻リスクはほとんどないし、年金官僚が制度を悪くしているどころか、彼ら以外の努力があって、始めて年金制度は維持できるのです。

破たんを回避できるキーワードは4つある

現状の年金制度は保険料と年金支給のバランスを自動的に取る仕組みなので、破たんは生じないのが正確なところです。もちろん年金額を減らして調整するという意味なので破たんしなければOKというわけではありません。

実は、今回のシミュレーションでは年金額の引き下げを食い止めるキーワードはほぼ4点だということが明らかになっています。

1つは「少子化対策」です。少子化問題はすでに歯止めがかかりつつありますが、その流れを確実なものにできれば次世代を担う若者が増えていくことになり、年金制度を維持することも十分に可能になります。

2つめは「高齢者が働くこと」です。引退する年齢を引き上げ、現役として働き続けることができれば、年金を支払う年数が短くなりますので公的年金財政には大きなプラスになります。もちろん現役時代が長くなれば保険料を払う期間も長くなりますので、個人にとっても年金アップのチャンスです。年金減額分を取り戻せる可能性も試算されています。

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