子育て/児童虐待

母が子どもに手をあげるとき~親子関係回復のヒント~(3ページ目)

8月末、群馬の自宅で「言うことをきかずに暴れた」三男(3)の胸を突き飛ばし、頭を強く打って死亡させたとして、4人の子どもを子育て中の32歳の母親が逮捕されました。子どもに手をあげたくなるのはどういう時なのか?手をあげてしまった後、子どもと関係を築き直すにはどうすればいいのか?などについて考えます。

福田 由紀子

執筆者:福田 由紀子

臨床心理士/メンタルケア・子育てガイド

子どもに手をあげてしまったら

子どもの後ろ姿

子どもを叩いた後の激しい後悔……。ひとりで抱え込まず、相談してみませんか

「暴力はいけないと頭では十分わかっている。でも、つい子どもに手をあげてしまった」……そんな時は、どうすればいいのでしょうか。

1. 暴力を「自分が選んだ」ことを認める

不可抗力で手をあげてしまったのではなく、暴力を使うと決めたのは自分自身なのです。暴力で子どもをコントロールすることを「自分が選んだのだ」ということを認めましょう。

勇気がいる一歩だと思いますが、子どもとの関係改善は、ここからしか始まりません。

2. 暴力をふるったことを、子どもに謝る

暴力をなかったことにせず、子どもに素直に謝ることはとても大切です。子どもがどんなに悪いことをしたとしても、暴力をふるったのは親の過失だからです。

謝る時は「ママはあなたのこういう態度に腹が立った。でも、手をあげたのは悪かった。ごめんなさい」という順番で。「手をあげたのは悪かったけど、」から始めると、暴力の正当化になってしまいます。

3. 二度と暴力はふるわないと約束する。守れなければ、専門家に相談する

子どもに、二度と暴力をふるわないと約束しましょう。ただ「暴力をふるう→謝る→また暴力をふるう」というサイクルが繰り返されると、子どもは親の言葉を信用できなくなっていきます。子どもに約束したにも関わらず、また暴力をふるってしまったら、自分ではコントロールできなくなっているサイン。専門家に相談することを考えましょう。

あなたと子どもを助けてくれる人は、必ずどこかにいます。「子どもを傷つけたくないのに、自分で自分が止められなくて悩んでいる」「子どもとの関係を変えていく手助けをしてほしい」と伝えましょう。

全国子育て・虐待防止ホットライン(0570-011-077)
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※乳幼児の発育には個人差があります。記事内容は全ての乳幼児への有効性を保証するものではありません。気になる徴候が見られる場合は、自己判断せず、必ず医療機関に相談してください。

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