真っ赤な鳥居と本殿が印象に残る熊野那智大社
飛瀧神社の参道を歩いて、那智の滝の入口まで戻り、ここから那智山の寺社を巡ります。飛瀧神社の参道も長い石段を下りましたが、那智山の寺社へはさらに長い石段や登り坂が待ち構えています。ゆっくり進みましょう。
那智山バス停の近くから石段が続く表参道を登っていくと左手に赤い鳥居が見えてきます。この鳥居をくぐった後、さらに石段を登った所に熊野那智大社があります。
熊野本宮大社、熊野速玉大社と共に熊野三山に数えられる熊野那智大社が祀るのは、日本神話に登場する「国産みの女神」イザナミノミコト(伊弉冉尊)。熊野では夫須美神(ふすみのかみ)と呼ばれています。
境内の奥にある本殿は熊野権現造という建て方で、戦国時代に織田信長が紀州攻めの際に焼き払われてしまいましたが、豊臣秀吉が再建して現在に至ったもの。広い境内の中にある朱塗りの本殿と宝物殿が印象に残りますね。
熊野那智大社の境内を見回すと、一羽の鳥の像が目に留まります。これは三本足の鳥、八咫烏(やたがらす)の像。
八咫烏は、日本初の天皇となった神武天皇が熊野から大和へ行く際に道案内をした神の鳥。熊野に戻った後は烏石に変化してここで羽根を休めているとのこと。日本サッカー協会がシンボルマークとして八咫烏を用いているので親しみを感じる方も多いことでしょう。
熊野那智大社では八咫烏にちなんだお守り等もありますので、熊野を訪ねた想い出に頒布を受けるのも良いですね。
熊野那智大社へのお詣りを済ませたら、もう一つの那智山の寺社、青岸渡寺へ行きましょう。ここには素晴らしい絶景が待っていますよ。次ページに続きます。