おすすめ車種を徹底比較!300万円で買う注目ミニバン
当初、今回の記事を「コミコミ200万円台で買う最新ミニバン」と考えていたが、そうなると諸経費込みで300万円台を超えると思われる旬のミニバン(グレード)が選考外となってしまうため、「300万円で買う注目ミニバン」と少し変えさせていただいた。
299万円でも310万円でも満足度が高ければ、消費者は後者でも納得できるはず、というのが言い訳なのでご容赦いただければと思う。
さて、予算300万円だと狙えるのはまず、箱型ミニバンでミドルサイズのトヨタ・ヴォクシー/ノア、日産セレナ、ホンダ・ステップワゴンの3台。さらに、少しサイズは大きくなるがマツダ・ビアンテもある。
ほかにも、ステーションワゴンの背を高くしたようなマツダ・プレマシーも十分に射程圏内だ。さらに、売れ筋グレードは300万円台中盤になってしまうものの、エントリーグレードであればホンダ・オデッセイやデリカD:5もなんとか手が届くかもしれないが、装備的に中間グレードが売れ筋になるので、オデッセイやデリカD:5、そしてスバル・レガシィアウトバックは350万円~400万円クラスになるので除外させていただく。
もちろん、コミコミ200万円台中盤くらいと思われる、トヨタ・シエンタやホンダ・フリードも購入可能ではあるが、範囲が広くなりすぎるので、今回の記事ではヴォクシー/ノア、セレナ、ステップワゴンを中心に、ビアンテとプレマシーに触れようと思う。
ヴォクシー/ノアが人気のワケは?
前置きが長くなったが、いまミニバンで一番売れているのはトヨタ・ヴォクシーで、顔つきと販売店が異なるノアと合計すると、2014年7月の登録車(軽自動車のぞく)では1万9488台となり、1位のアクア(2万3909台)に続く、実質2位に躍進する。
フルモデルチェンジを受けた新車効果はもちろんあるだろうが、クラス唯一の本格的なフルハイブリッドをラインナップするのと、純ガソリン車でも最高16.0km/LのJC08モード燃費は、ガチンコとなるセレナSハイブリッドの最高燃費16.0km/Lと同じとなると、ガソリン高が続く現在だと、燃費だけでもヴォクシー/ノアの説得力は高い。
ヴォクシー/ノアのハイブリッドは23.8km/Lとミニバンではダントツだが、価格は車両本体だけで300万円前後で、コミコミ350万円クラスとなってしまう。
しかも、ハイブリッド仕様には、エコカー減税(100%)と自動車グリーン税制(約75%)の恩恵があるといっても、純ガソリン車もグレードによってはエコカー減税(100%)、自動車グリーン税制(約50%)を受けられるから税制上のメリットは小さい。
ハイブリッドを買うなら、長距離を走るというのが条件で、それ以外にもエンジンフードサイレンサーや高遮音性ガラスなどによる静粛性の高さ、短距離、低速ならEV走行が可能などハイブリッドならではの利点はもちろん感じられるが、ミニバンとしての魅力は純ガソリン車でも存分に味わえる。
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