SLによって運営されているストックホルム市内の公共交通機関
ストックホルムの主要公共交通機関を運営しているSL 写真:SL
スウェーデンの首都ストックホルムは、諸外国の首都と比べるとこじんまりしており、観光客が観光で訪れる場所は、中心部から徒歩で回れる範囲に観光スポットが点在しています。しかし、ちょっと離れた美術館や博物館などは、地下鉄やバスなどの公共交通機関を利用すると、時間を有効に活用でき、観光の幅もぐっと広がります。
ストックホルムの地下鉄、バス、トラム、郊外電車は、SL(Stockholms Lokaltrafik)が一括して運営しています。これらの全ての交通機関を同じチケット(切符)で利用することができるので、ストックホルムの市内交通は、SLを攻略すれば大丈夫。ここでは、SLが運営するストックホルム市内の各交通機関、利用の仕方、切符の仕組みに買い方などを中心にご紹介します。旅行者向けの使いやすいチケットもあるので、旅の日程や目的に合わせて公共交通機関を上手に利用してほしいと思います。
地下鉄、バス、トラム、郊外電車のSL共通チケットとゾーンのしくみ
SLのアクセスカード、回数券もこのカードになります
SLのチケット購入の際に重要なのがゾーン。料金は、ゾーン制をとっており、ストックホルム中心をAゾーン、Bゾーン、Cゾーンと3ゾーンに分かれています。地下鉄の全線はAゾーンになりますが、バスや郊外電車などを利用する際には、どのゾーンになるのかしっかり確認をしましょう。
これらのSLのシングルチケットは、ゾーン制に加えて時間制をとっており、1と2ゾーンの場合、利用時に押された時刻から75分間、3ゾーンの場合は120分間有効で、時間内は何度でも乗り降りが可能です。
時間やゾーンを気にしなくていい、乗り放題チケット
新しくできたストックホルムパス 写真:Stockholm Pass
ストックホルムでの観光の計画を立てるときに、1日もしくは数日に渡って、何度も地下鉄やバスなどSLの交通機関を利用する場合には、ゾーンや時間を気にしなくてもよい乗り放題チケットがおすすめです。乗り放題チケットには、24時間115クローネ、72時間230クローネ、7日間300クローネがあります。
なお、SLの乗り放題がついていた「ストックホルムカード」は2015年に廃止され、2016年から新しく「ストックホルムパス(Stockholm Pass)」ができました(上記の乗り放題チケットとは異なります)。詳しくはこちらを。
チケットは乗る前に購入、高額な罰金に注意
ストックホルムの地下鉄の中央駅T-CentralenにあるSLセンターでは、チケットの購入などが可能
ストックホルム市内の公共交通機関であるSLでは、車内やバスの運転手から現金でチケットを購入することはできません。チケットは、 駅の窓口やSLのマークがあるキオスクやコンビニエンスストア、ストックホルム中央駅や地下鉄の中央駅にあるSLインフォメーションセンター、もしくは券売機で購入することができるので、購入してから乗車しましょう。チケットを持たずに乗車すると、無賃乗車で罰金1200クローネを請求されますので、ご注意ください。
※より詳しい切符購入情報や最新料金は、SLの公式サイト(英語版)をご覧ください。
時間や乗り換え情報は、SLのサイトで簡単検索!
SLの運営するストックホルムの主要公共交通機関は、現在地から目的地までのルートや時間、乗り換えなどを全て検索することができるサイトがあります。この便利なサイトを利用しない手はありません。出発地、目的地、到着予定時刻もしくは、出発予定時刻を入力すると候補が出てきます。乗り換え地やバスの番号なども表示されますし、携帯のアプリケーションもあるので、ぜひご利用ください。
※SLの乗り換え、ルート、時刻検索サイト(英語版)はこちら
次ページからは、各交通機関についてご紹介します。