「借りられる額」と「返せる額」は違う!

家計破綻のない返済プランを立てるには、家計収支(収入-支出)の範囲で余裕を持った毎月返済額を設定することがポイントです。これは「返せる額」を基本にした借入可能額の試算ですが、その一方で気になるのは「借りられる額」。「借りられる額」は家計の収支ではなく、あなたの年収から試算するものです。

あなたは、シングル?ディンクス?それともファミリー?家族構成や生活スタイルが変わっても、年収が同じであれば住宅ローンの返済可能額も同じだといえるでしょうか。収入が同じでも支出が異なれば、家計収支に差が出て住宅ローン返済の負担感も大きく異なります。

将来にわたって家計破綻のない返済プランは、収入ではなく家計収支を基本に考えるのが鉄則。ところが、あなたに住宅ローンを貸す金融機関はあなたの収入をみて判断します。だからこそ、「借りられる額」と「返せる額」の違いを認識し、身の丈にあった予算計画を立てねばならないのです。今回は、購入予算を年収から考えてみましょう。

金融機関は年収で判断!? 

[

「借りられるから」と安易に借りる前に、家計から無理なく返せる額を把握しましょう
 

まずはあなたの税込年収を以下の計算式にあてはめて計算してください。

税込年収400万円以上の場合

〔税込年収〕×35%÷12÷3623×100=〔      〕

税込年収400万円未満の場合
〔税込年収〕×30%÷12÷3623×100=〔      〕

【例】600万円×35%÷12÷3623×100=4830万円

上記の計算で求められるのは、「フラット35」という固定金利の住宅ローン商品を35年、元利均等返済、2.59%(2010年4月時金利参照)で利用した場合の借入可能額の目安です。この金額にあなたが準備できる頭金を加えた金額が、あなたの購入予算の目安のひとつです。あなたはいくらになりましたか。

上記の計算式にある30%や35%という数字は、年収に占める住宅ローンの年間返済額の割合(年収負担率)です。【例】の年収600万円の方が4830万円を借りると、年間返済額は年収の35%になる、という意味です。

別の言い方をすれば、年収600万円の方は、毎月17.5万円(=600万円×35%÷12ヶ月)の返済が可能であろう、という考えを基に「借りられる額」を試算しているのです。600万円の年収の方は誰もが17.5万円を無理なく返済できるでしょうか。あなたの数字で試算した毎月返済可能額は、家計から無理なく返済できそうでしょうか。この点をクリアすることが、家計破綻のない購入予算の第一ステップです。

一般的に、家計に優しい年収負担率は20~25%といわれています。年収600万円の方の場合25%で12.5万円、先の試算とは5万円もの差です。家計収支を把握しないまま「借りられる額」を借りてしまうと、将来の貯蓄額にまで影響を与えかねず注意が必要です。

借りられる場合と借りたい場合のプランニングについて、次のページでご紹介します。