散歩/グルメ・行列・銭湯の散歩ルート

「半チャンラーメン御三家」と「木下三兄弟の店」巡り(2ページ目)

神保町には「半チャンラーメン御三家」というのがあるらしい。それを巡っているうちに神保町に「木下通り」という小さな路地があることを知る。なんでも木下3兄弟がそれぞれお店を開いているのだとか。そんな神保町の物語をめぐるお散歩。

増田 剛己

執筆者:増田 剛己

散歩ガイド

1966年(昭和41年)創業の「さぶちゃん」

僕が初めて「さぶちゃん」へ行ったのは1984年(昭和59年)だった。出版社をやめて、神保町にある編集プロダクションでアルバイトをしていた頃だ。「天丼 いもや」や「キッチン・グラン」にはわりとよく行った。その間の路地を入ったところに、いつも行列しているお店があって、それが「さぶちゃん」だった。

昔から変わらないたたずまいだ

「さぶちゃん」千代田区神田神保町2-24 木下ビル 1F

もっとも「さぶちゃん」という店名を知るのは後になってからだ。ある夏の暑い日、路地の真ん中にある店に行列ができていた。何のお店だろうと見てみると、ラーメン屋。こんなに暑いのに、行列してまでラーメンを食べたいのかなぁ?と思ったのが最初の印象だ。少し涼しくなったある日のお昼すぎ、たまたま前を通りかかったら行列がなかったので、こりゃちょっと食べてみようと店内に入った。

半ちゃんらーめんundefined750円

「さぶちゃん」の「半ちゃんらーめん」のラーメン

当時、何を食べたのか、どんな味だったのかはまったく覚えていない。それからまもなく編集プロダクションをやめて、フリーになった。そして次に「さぶちゃん」を訪問したのはおよそ10年後。

ちゃーはん単品だと700円

さぶちゃんの「半ちゃんらーめん」のちゃーはん

「さぶちゃん」の前を通ると、雑然と置かれた醤油の缶やダンボールに、赤い暖簾。懐かしいなぁ、昔と何も変わってない。中から店主のさぶちゃんが大きな目でぎょろりと睨む。そして僕は吸い込まれるように店内に入っていった。注文したのは半チャンラーメン。味もそうだがその雰囲気に、ああ、これこれと感じた。

その後も1、2年に一回は訪れている。マスコミにもよく登場する「さぶちゃん」だから、名前だけでも知っているという人はいるかもしれない。店の雰囲気をよく表している動画はこちら。
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