男の子育て/イクメン・父親の育児

イタメンの3大勘違い【お風呂編】

「イタメン」とは実際にやっている以上に自己を過大評価してしまうイクメンのこと。中でも「お風呂」「ゴミ出し」「男の料理」はイタメンの3大勘違い。まずはイタメン流「お風呂」のどこがいけないのかを検証します。

執筆者:おおた としまさ

お風呂、ゴミ出し、男の料理が3大勘違い

「イクメン」に余計な汚点を付けて「イタメン」。「痛いイクメン」のことです。どんな家事でも育児でも、少しでもやろうとするだけ偉いのですが、実際にやっている以上に自己を過大評価してしまうイクメンのことを私は「イタメン」と呼んでいます。惜しいんだけど、痛いんです。

イタメンの3大勘違いというのがあります。お風呂、ゴミ出し、男の料理です。

まずお風呂。「週3日はお風呂入れてるよ」と胸を張るパパは結構います。子どもとお風呂に入ると、温泉に浸かるよりも元気になりますからね。子どもだって、週3日とはいえ、パパとのお風呂を喜んでくれるはず。そのこと自体はいいことです。しかしそういうパパたちによくよく話を聞いてみると、彼らがいう「子どもと一緒にお風呂に入る」という行為は、およそ次のようなことを指していることがわかります。

まず背広を脱いで、下着類を洗濯カゴに入れ、お風呂に入る。1日の汗をシャワーで洗い流し、全身綺麗さっぱりしてから湯船に浸かります。しばらくリラックスしたら、「いいよー」と叫びます。するとすっぽんぽんになった赤ちゃんを、ママが連れてきてくれます。パパは赤ちゃんを受けとって、体を洗ってあげます。そして一緒に湯船に浸かり、50ほど数えたところで、また「いいよー」と叫びます。するとまたママが赤ちゃんを引き取ってくれます。以上。

大変なのはお風呂の前後の支度

大変なのはお風呂の前後の支度

大変なのはお風呂の前後の支度

いわずもがな。赤ちゃんとの入浴で大変なのは、お風呂場に入っているときではなく、むしろその前後ですよね。ママが一人で赤ちゃんと入浴させているとき、どうしているか、考えてみましょう。赤ちゃんの衣服を脱がせ、オムツを取り、そのとき汚れていれば拭いてあげて、赤ちゃんが寒い思いをしないように、自分の衣服はささっと脱いで、そそくさとお風呂場へ。(先に自分が体を洗うまで、すぐに衣服を脱がせられる状態にしておいて、バウンサーに乗せておくという場合も多いとは思いますが。)自分の体はできるだけさっと洗い、赤ちゃんが寒くないように気をつけます。湯船に浸かって50数えてお風呂場を出たら、自分の体にしたたる水はそのままで、まず赤ちゃんの体を拭きます。赤ちゃんをタオルで来るんで、自分の体をささっと拭いて、衣服を着て、赤ちゃんにオムツをしたり、体に湿疹などできていないか調べたり、寝間着を着せたりするわけです。

お風呂場で、赤ちゃんの体を洗って50秒間湯船に浸かるだけなら、お風呂に入れるという行為全体からしてみれば、2割程度の負担でしかありません。仮に、1回お風呂に入れたら1点ゲットできることとしましょう。1週間あれば最大7点ゲットできるはずです。しかし、50秒間湯船に浸かるだけのパパは、1回につき0.2点しかゲットできません。ということは、週3日間でも合計0.6点。1週間分のお風呂という行為の1割にも満たない働きしかしていないわけです。それなのに、「オレ、週の半分はお風呂に入れてるぜ」と胸を張ってしまうから痛いのです。自分がいないとき、ママがどんなに大変な思いをしてお風呂に入れているのかということへの想像力が足りないことが痛いのです。

>>最初から最後まで通しでやってみよう!

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