フローリングの色合いや歩行感、触感などは表面に塗られている材料によって大きく変わります。自分の感性に合う塗装はどのようなものか、感覚を掴むことが理想のフローリング選びに大切です。
フローリングの塗装は大きく二つの目的に分かれます。それは色を着ける目的の塗装と、表面を保護などの処理をする目的の塗装です。塗装材料によっては、保護が目的でも必然的に色がついてしまう物もありますが、今回は色と保護を分けて解説していきます。
色塗装
フローリングの色は白い色から濃い焦げ茶、黒い色などさまざまな商品が出ており、なかでも無着色の商品では、購入者が自由に色を着けられるものもあります。
文字通り白い塗料を塗ったフローリングです。木部に浸透性のある塗料で塗り、木目を浮き立たせたフローリングもあれば、浸透性の無い塗料を塗り、木目をあまり目立たせないフローリングもあります。モダン、またはアンティークなイメージを与えます。
樹木本来の美しい木目や自然な色合いを出していて、木目を楽しみ、明るいイメージを好む空間によく使われます。色の入っていない保護塗装のみの製品などがこれにあたります。特にメープルやバーチなどは保護塗装のみの商品がほとんどで、冬場の光が少ない北欧でもよく使われています。そのため、北欧系のデザインを造る時によく使われます。
茶系の濃淡色で表現されたフローリングで、色をつけている製品もあれば、色をつけずに木材本来の濃淡色を表している製品もあります。どのような家具やカーテンにも合わせやすい無難な色です。
焦げ茶や黒などのフローリングで、落ち着いたシックなイメージの空間に利用されます。またダーク色のフローリングのみだと暗くなりすぎる場合があるので、多くは壁の白や天井の白と対比させて利用されています。出来上がったイメージとしてバリ風・アジアンテイスト・和風モダン・シンプルモダンなどがあります。
それぞれの色の印象は、塗装をする樹種によっても異なり、その組み合わせには相性があります。オーク(ナラ材)は塗装によって白からナチュラル、そしてダークと幅広く利用されていて、あらゆるシーンに使える樹種です。下の写真はそのオーク材の色違いの写真です。
次のページでは歩行感・触感などが違ってくる保護処理としての塗装を解説いたします。