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熱中症にならないために覚えておきたい4つのこと

犬たちは暑さが苦手。毎年夏がくるたびにひやひやものですが、この辛い時期を乗り切るために、特に気をつけたいこととは?

大塚 良重

執筆者:大塚 良重

犬ガイド

この記事を書いている今日、関東では梅雨明けとなりました。夏の到来です。となると、気になるのが熱中症。特にキーポイントとなることを覚えておきましょう。

真夏の道路、体高が低くなるほどより暑さを感じている

柴犬

暑くてかなワン……/(c)Doable/amanaimages

人間はなんとか我慢できると思っても、たださえ暑さに弱い犬たちは人間よりずっと体高も低く、地面からの熱に影響されやすい状況で生活しています。真夏の日中の散歩など危険行為。

アスファルトには、太陽の熱と光を反射し、蓄熱を抑えることで路面温度をなるべく下げる効果のある遮熱性舗装や、水分が蒸発する時の気化熱を利用した保水性舗装などもありますが、一般的なアスファルトでは真夏の路面温度は50℃~60℃に達することがあります。犬であってもパッドの表面が焼けただれるほどの火傷を負うことがあるのも不思議ではありません。また、火傷のみならず、地面からの反射熱によって熱中症になってしまう危険性もあります。

ある調査では路面温度が51.2℃の時、地面から120cmのところでは気温が38.1℃、50cmで38.4℃、45cmで39.2℃、38cmでは40.1℃という結果になったそうです(*1)。別の天気予報番組でも真夏日に身長170cm弱の大人が手にした温度計が35.1℃を示したのに対し、身長90cmの子供が手にした温度計では37.1℃を記録。人間(大人)は気づきにくいですが、身長や体高、目線の高さの違いで感じる暑さにも違いがあるのだということがわかります。

38cmというとほぼシェットランド・シープドッグや柴犬くらいの犬の体高にあたります。彼らは私たちより2℃程度暑い思いをしているということであり、もっと小さな小型犬であるとさらに暑い思いをしているということになります。そう考えると、夏場の犬たちへの配慮ももっと身近に感じられるのではないでしょうか。

これは人間での話ですが、ヒートアイランド対策として東京都内では小中学校の校庭に芝生を植えるという試みをしているそうです。都会ではなかなか難しいかもしれませんが、なるべくアスファルトを避け、土や草のある場所で散歩するというのも犬の熱中症対策の1つになるでしょう。

熱中症の発症は春先から秋口、ピークは7月~9月にかけて

熱中症は春先から秋口にかけて発症する可能性があるものの、やはり多いのが7月~9月。これからの時期は要注意です。毎年のように暑い時期になると熱中症が話題となり、ガイドも再三記事に書いていますが、それだけ怖い病気であり、かつ、そのために命を落としたり、危険な目に遭う犬たちが後を絶たないということ。

以前、熱中症で愛犬を亡くした飼い主さんにお会いしたことがあります。後悔してもしきれないといった気持ちがありありと感じ取れ、心痛みました。余談ですが、YouTubeにアップされていたあるCMを思い出します。駐車場に停められていた車の中で暑さにぐったりしている犬を見つけた2人の少女が、窓ガラスを割って犬を助け出すのです。

犬を愛するみなさん、どうぞ熱中症がどういう状況で起こるのか情報と知識を得て、頭に叩き込んでください。愛しい我がコの命を守るために。ほんの少しの気配りで防ぐことも充分可能なのですから。


次のページでさらに2つのポイントを。

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