まとまった時間のある夏休みだからこそ、普段取り組めない苦手教科の克服に取り組んでみるのはいかがでしょうか。ここでは、ポイントを4つにしぼって紹介したいと思います。
1. まずは、簡単な問題集を解いてみる
この夏休み、苦手教科を克服する2つのポイント
特に、英語、数学、国語が苦手な人は、1・2年生向けの問題集でもよいので、その中でも問題数が多くなく、基本的な問題が載っている問題集を解くのが効果的。
もちろん、問題集を解くときの注意点は、「問題集は読め!0からわかる中学・高校のテスト勉強」を参考に、
1.解く前にまず読んで答えを言ってみる。
2.1ページずつ解いて、丸つけをする。
3.間違っていた問題を、もう一度解く(間違い直し)。
の3点を守るように心がけましょう。
簡単な問題集を解く意味とは?
苦手教科を克服するために、簡単な問題集を解く理由は2つあります。1つ目は、苦手意識をなくすことです。「できない」→「わからない」→「やりたくない」→ますます「できない」というサイクルが一度できあがってしまうと、克服することは難しくなります。まずは、簡単な問題集を解いてみて、「やればできるんだ」という自信を持つことが大切です。
2つ目の理由は、基礎基本を学び直すことです。中3のこの時期なら、数学は根号を含む計算や二次方程式を学んでいるはずですね。これらを解くには、1・2年生で学んだ、正の数・負の数の計算、文字式の計算、方程式ができることが大前提になります。
英語も同様で、be動詞と一般動詞の違いや、疑問文、否定文、進行形、過去形など、英語を読み書きする上で、最低限身につけておかなければならない基礎基本があります。これらは、ほとんどが1・2年生で学んだことです。
国語については、漢字の読み書き、語彙力アップが必要不可欠。特に漢字から意味が推測できることが大切です。例えば、本文中に「思惑」と書いてあっても、読めなければ意味を理解することは不可能ですし、たとえ読めたとしても、意味がわからなければ、文章の内容を理解することは困難です。
漢字の読み書きと、語彙力、これが国語では最低限必要な基礎基本です。漢字の読み書きに不安がある場合は、思い切って小学生向けの漢字ドリルをおさらいするくらいのつもりで取り組むと良いでしょう。
基礎基本からもう一度学び直すこと、そのために簡単な問題集を解くことが、苦手教科克服へとつながる第一歩なのです。
2.勉強をする前に、ウォーミングアップをする
例えば、地理が苦手な子は、「京浜工業地帯」の「京」が東京、「浜」が横浜を表しているということ自体がわからないのです。山地や山脈、河川、平野、工業地域などは、地名と関連していることが多いので、最低限の地名を知っておくことが、苦手克服に必要なことなのです。いきなり教科書や問題集で勉強する前に、次のようなことをウォーミングアップのつもりでやってみましょう。
地理の場合、47都道府県の名前・位置、世界の主な国の名前・位置が言えるようにする。
次に、歴史の場合は、縄文時代から順に、時代名が言えるようにしましょう。鎌倉時代の前の時代、後の時代がわからないままでは、歴史上の出来事や流れを理解することは難しくなります。同じように、お隣、中国の王朝名は、最低でも「殷・周・秦・漢・隋・唐・宋・元・明・清」の10個は言えるようにしておきましょう。
覚え方は、地名ならば、地図を見ながら「北海道、青森、岩手…」と順に指さしながら言ってみる、時代名ならば、「縄文→弥生→古墳…」のように、順番に口ずさんでみると良いでしょう。
ほかにも、数学が苦手な子は、基本的な計算を解く力が不足しているかもしれません。そんな場合は100ますかけ算をやらせてみるといいでしょう。もし、2分以上かかるようなら大問題です。中学生ならば、1分40秒以内で解けるのが普通です。それが、2分、3分とかかるようなら、やはり基礎的な計算力不足と言えます。食事の前のちょっとした時間でかまわないので、毎日1回、2分を切れるまで取り組んでみましょう。