メルアドは友人だけの問題ではない
スマホや携帯電話の番号はMNPのおかげで引き継ぐことが可能となりました。格安スマホの場合、通信用のSIMカードだけを業者と契約することがありますが、それでもMNP対応していることがあります。これなら電話番号変更の案内をしなくてもすみます。しかし、今の私たちにとって、携帯電話の番号より重要なものがあります。それは「メルアド」です。スマホや携帯電話で取得したメルアドは「docomo.ne.jp」「softbank.ne.jp」のようにキャリアのドメインにひもついています。どんなにMNPでキャリアを変更しても、ソフトバンクに移ってdocomoのメルアドは維持できないわけです。
このメルアド、「変更になったら友人に連絡すればいいんじゃない?」と思うかもしれませんが、友人の場合、lineやFacebook、TwitterなどのSNSアカウントでもつながっていることが多いので、メルアドはあまり問題にならなくなっています(むしろメールでのやりとりは減っていませんか?)。むしろ問題は友人以外です。
いろんなネットサービスについて、スマホから加入すると、登録用にスマホのメルアドを入力してしまうことがあります。パスワードを忘れたときも、メールアドレスを変更するときも、そのメルアドが必要になるため、不用意にメルアドを捨ててしまうと、クラウドに貯めていたいろんな情報を失ってしまう恐れすらあるのです。
スマホ代の節約をしたつもりが、お金に換えられない何年も書きためてきたデータや、ゲーム内で育ててきた経験値等がすべてゼロになってしまわないよう、注意しなければならない、というわけです。
たかがメルアドが年間数万円の節約を阻む
マネーのコラムで節約指南をしていたはずがメルアド指南になるとは驚きですが、メルアドと会員認証の問題があるので、プランの見直しを見送った、という人は実はたくさんいます。まさにメルアドが節約のチャンスをフイにしてしまったわけです。最近メールを送っていないな、という人ほど「たかがメルアド、されどメルアド」だと考えてみてください。そして、この修正は時間がけっこうかかります。
もし、スマホの料金プランを見直したいのであれば、プランやキャリア選びの前に「メルアドの整理」をしておきましょう。一週間ぐらいかかるかもしれませんが、通勤通学で電車に揺られている時間、ふとあまった時間などをひたすら「アプリの整理とメルアドの整理」にかけます。会員認証に使ったメルアドをGoogleのgmailに変更したり、SNSから認証できるようにします(FacebookやTwitterのIDを認証に使えることがある)。もちろん、SNSそのものの認証にスマホのメルアドを使っていないかも確認してください。
毎月3000円でも削ることができれば、消費税10%への対策としても十分効果があります。がんばったあとは、どんどんキャリアを移ってプランの見直しができるようになります。ぜひ、がんばってみてください。