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新型スカイラインの魅力とは?(2ページ目)

ダイムラー製の2.0ターボエンジンを設定したことで、さらに注目を集めているインフィニティ・スカイライン。その車名が偉大なだけに注文も多くなるのは必至だが、その魅力はどこにあるのか?

塚田 勝弘

執筆者:塚田 勝弘

車ガイド

気になるあのステアリングは?

インフィニティ・スカイラインハイブリッド

ハイブリッド仕様は、462万4560円からのエントリー価格で、日産初の4WDハイブリッドのほか、2WDも設定する

では、先に設定されていたハイブリッド仕様の走りの印象から。「ダイレクト・アダプティブ・ステアリング」は、「アクティブ・レーン・コントロール」とともに、ハイブリッド全車に標準装備されるが、「ダイレクト・アダプティブ・ステアリング」は、慣れるまでかなりの違和感がある。

低速時は手応えがなさ過ぎる上に、切り返す際などはタイヤの向きが分かりにくく、速度が上がっていってもリニアなフィーリングはなかなか得られない。

BMWのアクティブステアリングとはシステムが異なるが、アクティブステアリングの出はじめよりは、違和感は少ない。しかし、ステアリングの「バイ・ワイヤ」化をモノにするには、まだまだ熟成は必要だろう。

恩恵を感じたのは、駐車券を取る際に楽に幅寄せできるくらいで、ハイブリッドは選べないが、ターボ仕様はオプションなので乗り比べてからぜひ検討したいところだ。
インフィニティ・スカイラインハイブリッド・エンジン

3.5L V6エンジンの加速フィールは素晴らしく、306ps/350Nmのエンジンスペックに加えて、68ps/290Nmのモーターにより、システム最高出力は364psに達する。18.4km/Lの燃費だけでなく、この加速に惚れても買いだろう

ハイブリッド仕様のV6 DOHCエンジンとモーターからなる加速フィールは、高速道路など速度域が高いほどより素晴らしく、公道では全開加速は怖いほどの猛烈なダッシュを披露してくれる。

なお、100km/h巡航時は1500rpmほどで、この速度域で高速を流していると、当然ながら車内は静か。アップダウンがなければエンジンが停まるシーンもあるし、モーター走行時の出番も少なくない。

また、走行シーンに応じて、最大5つのドライブモードを選択できる「ドライブモードセレクター」は、流れの速い郊外路や高速道路はスタンダードが走りやすく、エコモードは住宅街や渋滞時、スポーツモードはアップダウンの続く山道に向くが、思ったよりもステアリングフィールは重くなる。
インフィニティ・スカイラインハイブリッド・インパネ

ナビの下に、さらにナビやオーディオなどの操作用ディスプレイを配置し、さらにコンソールにも操作ダイヤルとスイッチを配するのは、インターフェイスとしては少し洗練されていない印象を受ける

なお、エコモードは、BMWのECO PRO同様にかなり燃費重視のセッティング。メーカーも街中での使用を推奨しているが、ストップ&ゴーが多い場所では後続車の接近が気になるほどで、「エコペダル」を設定することもあって発進は相当な「ふんわりアクセル」になる。

ほかにも96通りから選べるパーソナルモードもあるが、ここまで多いと迷ってしまうし、カスタマイズするのも少し面倒に感じてしまう。

望外に良かったのは乗り心地で、最上級のタイプSPは245/40RF19タイヤサイズで、しかもランフラット。多少、サイドウォールが硬いランフラット特有のしなやかさに欠けるシーンも散見されたが、全般的には快適な足の動きで感心させられた。

スカイラインという名を冠するだけに、注文が多くなるのは仕方のないところだが、V37型はまだ世に出たばかりで、今後さらに熟成が進むに違いない。ピュアスポーツカーではないが、本来スカイラインはGTだとするならその価値は十分にあると思う。

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