CG・画像加工/おすすめ画像編集・加工ソフトレビュー

絵を描く楽しさを実感するペイントツール「SAI」(2ページ目)

有料でありながらも多くのデジタル絵描きさんたちに支持されているペイントツールSAIとは? その特徴と魅力を紹介します。

土屋 徳子

執筆者:土屋 徳子

CG・画像加工ガイド


SAIで絵を描く

SAIではもちろんレイヤーが使えますから、下絵、着色でレイヤーを分けたり、絵のパーツごとにレイヤーに分けたりして描き重ねていくことができます。

冒頭で解説した「ドロー」と「ペイント」の方式は、レイヤーで描き分けていきます。
「ドロー」で描きたいときは「ペン入れレイヤー」に、また、鉛筆、筆、水彩などの絵筆で描きたいときは「通常レイヤー」を作ります。

「ペン入れレイヤー」と「通常レイヤー」

「ペン入れレイヤー」と「通常レイヤー」


一般的な描き方の一例としては、「通常レイヤー」に下絵をざっと描き、その上に「ペン入れレイヤー」を作って、下絵をもとにして主線を描き、「通常レイヤー」を作って着色していく、という方法です。

下絵→主線→着色の順で絵を描いていく

下絵→主線→着色の順で絵を描いていく



滑らかな曲線がサラッと描ける「ペン入れレイヤー」

「ペン入れレイヤー」の一番の特徴は、とにかく滑らかな曲線がサラッと描けること、そして後から線の太さ、色、形を何度でも変更することができるという点です。

均等な幅の線から太さの強弱、色の変更など柔軟に編集可能

均等な幅の線から太さの強弱、色の変更など柔軟に編集可能


「通常レイヤー」でこれをやろうとすると、線が劣化していきますのであまりおすすめできません。

ペン入れレイヤーの主な使い道としては、滑らかな曲線を生かした絵を描くということです。

ただし、ペン入れレイヤーのブラシのサイズは最大で「30」なので、非常に1本の太い線の描画や、広範囲の着色にはあまり向いていません。また線を多く描き重ねるとデータのサイズも大きくなり、動作も遅くなりがちです。


質感のある絵を描く「通常レイヤー」

「通常レイヤー」は、紙やキャンバスに描くように、描き重ねたり色で塗りつぶしたり、色を混ぜながら、描きあげていくことができます。ブラシ形状やテクスチャといった、質感、キャンバスの凹凸感を表現しながら描くこともできます。

一定の領域を一気に塗りつぶしたり、クレヨン、ぼかしの表現もできるなど、慣れ親しんだ感覚で描けるのが大きな特徴です。

ただ、「ペン入れレイヤー」のように描いた線を後から柔軟に編集することはできません。

ブラシに凹凸の質感(テクスチャ)を付けたり、領域を色で塗りつぶしたりできる

ブラシに凹凸の質感(テクスチャ)を付けたり、領域を色で塗りつぶしたりできる


さらに、SAIには滑らかな線が描ける機能などがあります。

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