カヌーで神秘の湖を漂う
はるばるとやって来た十勝の鹿追町。せっかくの機会という事でもうひとつの看板アウトドアメニュー、カナディアンカヌーも体験させていただく事になりました。場所は「エアトリップ百年の森」から車で山道を上ること約20分、標高810mの山中にある“神秘の湖”然別湖です。私が以前に拙著「らくらく風水トラベル・北海道パワースポット探訪」(柏艪舎刊)でも紹介させていただきましたが、この然別湖は北海道でも強力なパワースポットのひとつです。大雪山の旭岳から噴出した風水エネルギーは日高山脈に向かうルート上の然別湖に流入。さらに湖を囲む山がここの「湖水のエネルギー」をぐるりとブロックしている地形で、風水では「山環水抱(さんかんすいほう)」と称する吉相の地。特に風が凪ぎ、対岸の天望山、通称「くちびる山」が湖面に映し出されて「天空の巨大な口」が出現する時、神のメッセージが聞こえるともいわれています。
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夜明け前、湖には「巨大な口」が……
パドルの使い方を説明する齋藤さん
湖岸沿いを軽快に進む
操船に慣れるまでの間は、風がない湖岸沿いの浅瀬を進みます。時には「迷船長」の未熟な判断で湖岸の枝に突っ込んでしまうというハプニングもありましたが、徐々に慣れてくると景色を眺める余裕も。
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枝に突っ込み、迷惑そうな相方
季節は初夏。湖のブルーに映える木々の緑やその間に点在する紫色のエゾムラサキツツジ、また湖岸の白い別荘風の家といった色彩のコントラストは目にも鮮やか。まるでバルビゾン派の絵画の中をカヌーで進む……そんな不思議な錯覚に陥ってしまいます。
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絵画の世界をカヌーは進む
「ここら辺で少し止まり、湖に漂ってみましょう」と齋藤さん。
「ちょっと耳をすましてみて下さい。ほら、聞こえますか?」
湖上の静寂……でも。ええ、聞こえますよ、ささやくような風の音が。岸でかすかに揺れる木々の音が。チチッとさえずる、鳥たちのかわいい歌声が。
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湖上で耳をすませば……
「お~い、ヤッホー」と私。
「お~い、ヤッホー」とやまびこが返ってきます。
幼い子供にかえったような気持ちで、ヤッホー、ヤッホーと大声で繰り返す私。山の向こうから返ってくる、ヤッホー、ヤッホーという声。ふとその先を見れば、湖のまん中に「巨大な口」が浮かび上がっているではありませんか!
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くちびる山から神のメッセージが
ぼんやりとそんな思いを浮かべながら初夏の爽やかな風を受けてゆらゆらと湖上を漂い、しばし至福の時間を過ごしました。
料金 4,000円 要予約
問合せ先 然別湖ネイチャーセンター
住所 北海道河東郡鹿追町然別湖畔
電話 0156-69-8181
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ホームページ http://www.nature-center.jp/menu-top.html
大谷修一著書の紹介
「らくらく風水トラベル・北海道パワースポット探訪」
ホームページ http://allabout.co.jp/gm/gp/1278/book/