東海道新幹線1編成(16両)あたりの座席数は車両の種類(700系とかN700系とか)に関係なく、1323席と決められています。

EDに見舞われている患者さんの数東海道新幹線1編成の2割にあたる

EDに見舞われている患者さんの数東海道新幹線1編成の2割にあたる

仮に、すべての座席が働き盛りである40代の日本人男性で占められた新幹線があったとすると、乗客の中の265人はED(勃起不全、勃起障害)で悩んでいるかもしれません。

特定の地域や集団を対象に、病気の原因と発生の関係について統計的に調べる「疫学調査」によると、日本人男性のED有病率は40代で約20%といわれています。

ですから、1323席の20%にあたる265人はEDに見舞われている可能性が高いのです。この割合は年齢と共に高まる傾向があります。

30年間で倍増する? 世界のED患者数

日本性機能学会の『ED診療ガイドライン』(2012年版)によると、さまざまデータから導き出された世界のED患者数は1995年時点で1億5200万人でした。

これが、2025年には3億2200万人に倍増するとみられています。地区別では、特に人口増加が著しく、高齢化も進んでいるアジア地域で大幅に増えると予測されています。

排尿症状と健康状態について、特定地域で継続的に行った研究では、平均年齢58.39歳の男性2213人を1996年から2004年まで解析したところ、EDの頻度は加齢に伴って増加することが分かっています。

30~79歳日本男性のED患者数は1130万人 

わが国では1998年にEDの実態を探る初の本格的な疫学調査が行われました。住民基本台帳に基づいて、郵送訪問調査という形で厳密に行われたので、全国規模での正確な有病者数の推定が可能になりました。

調査対象になったのは、全国100地点で無作為に抽出された2000人。回収率は55.2%でした。この調査によると、30~79歳の男性のEDの有病者数は約1130万人でした。

新聞や週刊誌などの報道で、よく「わが国のED患者数は、およそ1000万人規模」などと紹介されますが、その根拠になっているのは、この調査の結果です。

1998年の疫学調査では、年齢と共に有病率も上昇することが明らかになりました。世界的に見ても高齢化の著しいわが国では、先行き、有病者数が増えると予測されています。

年齢を重ねるにつれて高まる有病率

この調査による日本人男性のED有病率を年代別にみると、
  • 40~45歳=16%
  • 46~50歳=20%
  • 51~55歳=36%
  • 56~60歳=47%
  • 61~65歳=57%
  • 66~70歳=70%
――でした。
年齢を重ねるにつれて、有病率が高まっていることが分かります。

調査結果による1130万人の内訳は、中等度EDが870万人、完全EDが260万人と推定されています。中等度や完全という重症度の分類は、診察時に簡単なEDの定義を受けた後、次の4つの状態のうち、どれが自分に当てはまるかを患者さん本人が分類する拠り所です。

  • EDではない=毎回、性交に十分な勃起を得ることができて維持することもできる
  • 軽度ED=たいていの場合、性交に十分な勃起を得ることができて維持することもできる
  • 中等度ED=時々、性交に十分な勃起を得ることができず維持することもできない
  • 完全ED=毎回、性交に十分な勃起が得られない。また、維持もできない

重症度の分類はセックス成功率の目安に

EDの重症度はセックスの成功率を計る目安になることも

EDの重症度はセックスの成功率を計る目安になることも

前項で取り上げた重症度は、性交できない頻度による分類ともいえます。ですから、
  • 軽度ED=たまに性交できない
  • 中等度ED=時々、性交できない
  • 完全ED=常に性交できない
――と言い換えることができます。
つまり、重症度はセックスの成功率を示す目安ともいえるのです。

例えば、マスターベーションではいつも勃起するけれども、たまに性交できないことがあるならば軽度EDということになります。

重症のEDは専門的治療を要する場合がありますが、軽度や中等度のEDなら、シアリス、バイアグラ、レビトラなどのED治療薬を服用すれば、改善効果が得られるはずです。

EDを原因とする性交回数の減少に不安を感じたら、専門医を訪ねてみるとよいでしょう。

>>「性生活」の満足度が仕事に影響する?
>>高齢者だからって…。ED治療を諦めない!

※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。