2/2 リフォームの現場から～和室に困る人々 [住宅リフォーム] All About

和室再活用リフォームいろいろ

収納不足に悩む家が多いので、自然と収納にリフォームする例が多くなる。

築15年ほどを過ぎた家では、このもてあましている和室を何とかしたいという依頼が増えます。

実際に今まで手掛けたリフォームの例としては、完全洋室化してリビングを広げる、半分をリビングから使えるパソコンスペースにして残り半分は玄関クローゼットにする、8畳以上もある巨大なウォークインクローゼットにした例もありました。

また1階に水まわりがある家の場合は、将来階段の上り下りをしないでもいいように、寝室にした例もあります。ほとんどが洋室化するリフォームです。

現代の日本人には和室は不要なのか

先日、畳表の国内需要量がここ20年で3分の1に減ったというニュースがありました。確かに和室をどう使っていいかわからないという生活スタイルが増えていることは間違いありません。現代の日本人には、もう和室は必要ない暮らしになってしまったのでしょうか。

それでも和室が好き

和の空間にいると、心がやすらぐ人も多いのでは。

そんな風にもてあまし、無用の長物と化してしまった和室であっても、和室そのものには憧憬があるという人が多いのではないでしょうか。例えば純和風の旅館に行くと心が落ちつきます。和モダンインテリアは、ずっと人気のテイストです。

実は我が家には和室がありません。設計した当初はまだ着物の趣味も無く、使い道が無いのでプランから切り捨てました。だからこそでしょうか。旅行と言えばできるだけ純和風の旅館に泊まりたいと思います。和室にいると、心がやすらぐのがわかります。

使える和空間を目指す

最近では置き型の囲炉裏も。心豊かな暮らしができる。

使い道を考えないまま何となく和室を作っても、ただもてあますだけの空間になります。そのまま15年経って内装だけキレイにしても、キレイな使えない部屋になるだけです。

和室を何に使うか？まずはそこから考えてみて下さい。和室にはやすらぎの場としての素晴らしいポテンシャルを持っています。

床座が辛ければ椅子座の和室を作るなど、生活スタイルは現代風、テイストだけ和にする方法もあります。きっと暮らしやすい心やすらぐ空間になることでしょう。

最近では畳も進化して、移動できたり和紙でできていたり、とても丈夫でカラフルなものもあります。囲炉裏を付けたり本格和室にしたりして、あえて非日常を楽しむ空間にする手もあります。心豊かな暮らしができそうです。

和室のリフォームのアイデアは収納ばかりではありません。和室は使えないと切り捨てる前に、暮らしやすさとやすらぎが両立した使える和空間を目指すリフォームも考えてみて下さい。