貯蓄/貯蓄を増やす習慣

家計簿をつけずにお金を貯める3つのステップ

「家計簿」をつけるのが、どうしても苦手な方がいらっしゃいます。「お金を貯めたいけど、家計簿をつけるのはイヤだし……」と貯蓄をあきらめてしまっては、もったいない。そこで、家計簿がどうしても苦手な人に向けて家計簿をつけずに、お金を貯める方法を3つのステップで紹介します。

西山 美紀

執筆者:西山 美紀

貯蓄ガイド

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家計簿をつけるのが苦手なら、この3つのステップにトライ!

「家計簿をつけましょう」という話をよく耳にすると思います。自分の収支を把握することは非常に大切ですし、家計簿をつけることで、普段は気づきにくいムダが見つかったり、考えて買うクセがついて衝動買いが減ったりと、貯蓄においてかなり効果大!です。
まずはお金を貯める仕組みを作りましょう。少し貯まると、家計簿をつける気持ちがわいてくるかもしれません。

まずはお金を貯める仕組みを作りましょう。少し貯まると、家計簿をつける気持ちがわいてくるかもしれません。
 

ところが、忙しい方や数字と向き合うのが苦手な方は、「そうはいっても、家計簿をつけるのは面倒!」と感じるかもしれません。

そこで、家計簿をつけずにお金を貯める方法を3つのステップで紹介します。
 

ステップ1:とにかく「先取り貯蓄」をする

貯蓄のためにマストなのが、「先に貯めてしまうこと」=「先取り貯蓄」です。お給料が入ったら、お金を使う前に貯蓄分を別どりして、他の銀行などに預けてしまうのです。もし勤務先に財形貯蓄があれば、ぜひ活用しましょう。

家計簿をしっかりつけている人でも、ただつけることだけに一生懸命で、貯まることにつながっていなかったら、もったいないですよね。「先取り貯蓄」は、家計簿をつけることよりも、優先して行いたいことだといえます。

先取り貯蓄の金額は、収入の多い少ない、一人暮らしか実家暮らしか、専業主婦家庭か共働き家庭かというほか、貯める目的にもよりますが、まずは手取り月収の1割からスタートしてみましょう。手取り20万円なら2万円になります。

実家暮らしの方や、収入に余裕がある方、共働き家庭の場合は(子どもの教育費等で大きなお金をかかる時期を除く)、手取り月収の2~4割ほどを目指してみてください。
 

ステップ2:「1カ月間で自由に使えるお金」を決める

手取り20万円の人なら、先に2万円を貯めて、残った18万円で次のお給料までやりくりすれば、確実に2万円貯められることになります。

1カ月間で使えるお金は、この18万円になるのですが、ちょっと待って! 通帳やクレジットカードの明細を見ると、毎月定期的に出ていくお金がありますよね。例えば家賃や住宅ローン、水道・光熱費、携帯電話代、保険料、習い事代などです。

これは基本的には確実に出ていってしまうお金です(=いわゆる「固定費」です。この固定費を見直すことも大切なのですが、ひとまず今回は置いておきます)。

これら固定費をざっと合計してみましょう。

トータル10万円なら、その金額を差し引きましょう。先ほどの“18万円”から、“固定費の10万円”を引いた、残りの8万円が「1カ月間で使えるお金」ということになります(自分の裁量で使う金額が大きく変わるお金を「流動費」ともいいます)。

ここで、もう一つチェック。毎月の支払いはなくても、突発的な出費もありますよね。例えば冠婚葬祭のための費用や、家電や携帯電話が壊れて修理や買い替える費用など。単身者か家族が多いかにもよりますが、少なくても月に1万円以上は見積もっておきたいところ。

そこで、先ほどの8万円から、さらに1万円(家族が多い方や、上記の出費が多い方は増やしてください)を引いた、残りの7万円が「1カ月間で自由に使えるお金」ということになります。
 

ステップ3:「1カ月間で自由に使えるお金」を守る!

「1カ月間で自由に使えるお金」が決まったら、その金額内でお金を使っていきましょう。

以前は、この7万円を「現金として全部引き出して、手元に置いてやりくりしましょう」とお伝えしていたのですが、今の時代、ネットショッピングも増え、外出先でもスマホ決済やクレジットカード決済などで、現金を使う機会が大幅に減りましたよね。

そのため、この7万円を守るために、日々の支出(固定費を除く)を、「金額だけ」メモしていきましょう(手書きでも、スマホのメモでもOK)。面倒でなければ、金額だけでなく、内容も一緒にメモしてもいいですね。そうすると、もはや家計簿のようになってしまいますが……。

クレジットカードもスマホ決済も、引き落としやチャージした時期は考えずに、「お店に支払った日にち」でメモをするのがコツです。

例えば、1000円のランチ、次の日にスーパーで2000円買い物、といった具合に流動的な支出があったら、1000円、2000円、とメモしていき、この1カ月の流動費として使った合計額を把握していくのです。

今回取り上げたケースでは、これらの金額が1カ月あたりで7万円を超えなければOK。もし、月半ばであと2週間もあるのに、すでに4万円使っていれば、残りの2週間は3万円の中でやりくりをしていくわけです。

この3ステップを踏むことで、貯蓄をしっかり確保した上で、支出も収入内におさめることができ、家計簿をつけなくても自然に貯まるようになるはずです。

「自分は家計簿をつけられないタイプだから、貯蓄は無理かも……」と貯蓄を諦めていた方は、ぜひこのステップで「貯められる人」を目指してみてくださいね。

そして、少しまとまった金額が貯まってくると、「もうちょっと貯蓄をがんばりたいから家計簿をつけてみようかな……」という気持ちが、きっとわいてくるはずです!

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