株価を追うよりも企業の実態を見よう
株式投資で銘柄を選ぶ際、どこに重点を置けばよいでしょうか。株と聞くと真っ先にチャートを思い浮かべる方も多いと思います。チャート(株価の動向)を判断材料に利益を上げていく。一見すると「投資家らしい」手法に思えますが、果たしてそれが投資の本来の姿と言えるでしょうか。もちろんテクニカル分析を否定しているわけではありませんが、企業が実体であれば株価は影のようなものです。実態を先に見極めようとすることが非常に重要なのです。
株価には企業の動向が反映されています。業績やトピックス、企業または商品の将来性など、様々な情報が集約された形となって日々変動していきます。
したがって投資は株価の動きを追うよりも企業の動向を追うことのほうが先決で重要になります。影を追う(株価を追う)より本体(企業そのもの)を見ていきましょう!
企業の姿を掴むには
上場企業のホームページには、必ず「投資家情報」が記載されています。そこには決算短信やアニュアルレポートを閲覧することができ、業績・製品・グループ企業・従業員数・企業戦略を知ることができます。しかし、これら情報を集めても企業の実態を掴むことは困難です。
例えばソニーは7兆円もの売上高を誇る巨大企業です。子会社数は1,291社、関連会社数は86社。エレクトロニクス、ゲームなど5つの事業を展開しており、世界中で製品が販売されています。
ソニーはPS3やブルーレイ、最近では3Dテレビが話題となっています。こうした「光」の恩恵が会社全体にどれだけ貢献するのか、競合会社と比較して何が強みとなっているのか、成長性はどれだけあるのか――ひとつの製品をとっても調べるべき項目は多岐に亘っています。
また、その他に成長が期待できる分野があるかもしれませんし、逆に留意しなければいけない分野が見つかるかもしれません。企業の実態と一口で言っても簡単に判断ができないのが実情なのです。
専門家の意見も重要
企業の実態を掴む手段として、専門家の意見を参考にされることをお勧めします。専門家=アナリストは企業に直接取材を行うことや、決算説明会に参加することが可能です。そこから「私たちでは調べようがなくても、その企業にとっては当たり前のこと」を聞くことができ、その企業を見るべきポイントを明らかにしていきます。
専門家はこれら「企業を知る」ための機会をフル活用して投資家に情報を提供しています。個人投資家の方では得られない情報が記載されていることも多くあるのです。株式投資で成功を目指すためにぜひ活用してみてはいかがでしょうか?