マレーシアで熱々のスープ麺が人気のワケ
マレーシアの麺屋台。1杯4~5リンギ(120~150円)で提供。生麺を使ったものが多い
年間の平均気温が26~27℃のマレーシア。こんなに暑い気候なのにスープ麺が人気なのは「暑いときに熱い料理を食べるほうが体にいい」という発想がマレーシア人にあるから。反対に、体を冷やすことはあまり良くないと考えていて、冷麺のような冷たい料理を食べる習慣はありません。また、オフィスやショッピングセンター内はクーラーが効いていて肌寒いことも多く、体を温めるスープ麺をよく食べるのです。
ラクサ、パンミー、フィッシュヘッドヌードル、ローミー、ローシーファン、ワンタンミー、ラクサム、カレーミー……と数えだしたら切りが無いマレーシアのスープ麺。麺料理は専門の屋台で食べるのが通常なので、麺の数だけ屋台の数があります。今回は、だしの味が楽しめて、毎日食べたくなる絶品麺をご紹介します。
海老だしが命。プロウンミー(海老麺)
プロウンミー。オレンジ色のスープは一見すると辛そうだが、実際はそうでもない。別皿で添えられたサンバルソースで好みの辛さにする
だしにも具にも海老をたっぷり使った贅沢麺。海老のうま味を凝縮したスープは、コクがありながら、後味サッパリ。とくに、ふわっと鼻をくすぐる海老の香りが最高です! 麺は、弾力のある卵麺が基本ですが、卵麺とビーフンのミックスにして、2種の食感を楽しのもおすすめ。辛い味が好みなら、別皿で付いてくるサンバルソース(特製チリソース)をたーんと加えて召し上がれ。「海老麺」と漢字で看板のある中国系の屋台で、一杯4リンギ(約120円)ぐらいでいただけます。
魚のすり身に注目。フィッシュボールミー(魚丸麺)
真っ白でぷりんぷりんのフィッシュボールがメインの具。ちなみに、右手前の真っ黒なものは海苔
鶏ベースのスープを使ったあっさり汁麺。その名のとおり、フィッシュボール(=魚のすり身)がメインの具になっています。な~んだ魚のすり身か、とあなどってはいけません! マレーシア人はすり身好きが多く、「あの店のフィッシュボールが最高」とお店の評判がフィッシュボールで決まることも多いのです。ぷりんぷりんの弾力で、噛むごとに魚のうま味が口の中で弾けるフィッシュボールは、日本のそれとは別物ですよ。「魚丸麺」と看板のある中国系の屋台で、一杯4.5リンギ(約140円)ぐらいでいただけます。