つくば国際科学技術博覧会記念500円白銅貨の価値は?
つくば国際科学技術博覧会を記念してつくられた
つくば国際博覧会は、1970年の大阪万博、1975年の沖縄海洋博に続く、日本で3回目の国際博覧会であり、これを機会に「つくば」の名前が一挙に世に知れ渡ることになります。
発行枚数は70,000,000枚とこれまでに発行された我が国の記念貨幣の中でも多い部類に入ります(前回解説した「天皇御在位50年記念100円白銅貨」も同様の発行枚数でした。)そのため、貨幣商やインターネット販売では未使用品で800円前後で販売されているケースが大半です。記念硬貨の中では入手が容易なものといってよいでしょう。
直径は30ミリ、品位は銅750対ニッケル250、量目は13gとなっています。大きさとしては、「札幌冬季オリンピック記念100円白銅貨」、「天皇御在位50年記念100円白銅貨」と同じですが、この2つよりは1g重い構成となっています。図案は、表面には茨城県の県木である梅と筑波山を、裏面にはEXPOのシンボルマークと図案化した梅の花がデザインされています。
手に入りやすいこともあり、残念ながら今後大きく価値が上がることは見込みにくいとはいえますが、収集家ではなくとも、是非茨城県の方には保有してもらいたい、そんな記念貨幣といえます。沖縄海洋博覧会記念100円白銅貨などと同様、記念硬貨を収集する第一歩としては踏み出すにはよいかもしれません。
実はプレミアムがつく貨幣セットが!
つくば国際科学技術博覧会記念500円白銅貨においては、実は他にも収集家としては手に入れたいものがあります。それはミントセット(貨幣セット)になります。特に、EXPO会場限定にて発売された貨幣セットは、通常の昭和60年貨幣セットよりも販売数が少ないため、価値があるといってよいでしょう。昭和60年のミントセットのうち、つくば国際科学技術博覧会記念500円白銅貨が入ったセットは2種類あります。一つは、EXPO会場以外で購入が可能であったもの(販売数72万)、もう一つはEXPO会場のみで販売されたもの(販売数10万)です。通常のミントセットは販売価格(当時2000円)よりもむしろ価値が下がって現在販売されているケースもありますが、EXPO会場限定のミントセットは状態にもよりますが3,000円~6,500円程度で販売されているケースが多いです。是非とも、EXPO会場限定販売であったミントセットも入手したいといえます。
現在は科学万博記念公園・工業団地として存在
つくば国際科学技術博覧会の開催地は、今どうなっているのでしょうか。実は、他の国際博覧会と同様、万博記念公園として存在します。また、工業団地として歩み続けています。科学万博記念公園内にある看板を見ると、当時の面影を垣間見ることもできます(あ~ここで万博が開催されていたのだな、と実感できます。)緑豊かな公園ですので、お散歩にもちょうど良いと思います。つくばエクスプレスの万博記念公園駅前には、岡本太郎の「未来を視る」モニュメントもありますので、是非観光がてら行かれるのもよいと思います。