パーテルリーヴェン ブラウンとは

ベルギービール「パーテルリーヴェン ブラウン」は、東フランドル州シント リーヴェンス エッセにあるヴァン デン ボッシュ醸造所のビールです。
パーテルリーヴェン ブラウン

パーテルリーヴェン ブラウン


醸造所名のパーテル リーヴェンとは、醸造所のある街の由来になっている、聖リヴィニュス(リーヴェン神父)にちなんだものだそうです。聖リヴィニュスは556年に宣教師として東フランドル州にやってきて、この村で殉教しました。この聖人にちなんで、エッセはシント リーヴェンス エッセ、隣町のホートムはシント リーヴェンス ホートムという村の名前になったそうです。

現在でもパーテル リーヴェン(聖リヴィニュス)のカペレ(教会)や泉があり、見学することができます。日本人的に「パーテル」という音が聞きなれない感じもしますが、ドイツ語ならペーター、旧約聖書ならペトロ(ペトロス)になります。ちなみにヴァン デン ボッシュ醸造所では、この泉のものと同じ源泉を汲み上げてビールを造っています。


良い話は多くある。キリスト教の「聖人伝説」

パーテルリーヴェン ブラウン

パーテルリーヴェン ブラウン

修道院、聖人のアビイビール。先に紹介したサンフーヤン醸造所と同じパターンになります。ヨーロッパにはこのタイプの聖人伝説が多くあります。ベルギーだけの話ではありませんが、時代的に宗教の広がりと重なるもの、特にキリスト教の広がりと同時期の聖人伝説は多くあり、地域に密着したものも多くあります。ベルギーはキリスト教徒が多い国ですから、当たり前ですよね。

日本にも高僧が修業した霊峰とか、洞窟だとか、地元じゃ有名な話なのに、全国区では意外に知られていない話って多くありますよね。小学校で先生が教えてくれたり、遠足に行ったりと各地方で語り継がれる話です。いい話だからあちこちの町で、たくさんあっても不思議ではないわけです。


美味しさは現代風

パーテルリーヴェン ブラウンは大麦、小麦、コーン、ホップ、スパイスが原材料です。若干赤身掛かったブラウンで、マウスタッチが軽い。原料のコーンの使い方が上手いのだと思います。モルトのボリュームは軽めで、すっきりと飲み飽きさせないまとめは、ここ数年のベルギービールの流行りの現代味。スパイスのオレンジピール、コリアンダーシードもバランスよく控えめに効かせています。

日本以外でも派手で紹介しやすいビールが先に紹介されてしまい、パーテルリーヴェン ブラウンのような素直で飲み飽きないビールは後回しにされてしまいがちです。以前はこの手のビールの美味しさの特徴が「フレッシュ感」なので、現地のようなコンディションのまま日本のファンの手元まで届けることが大変でした。現在は定温のコンテナなどを使って輸入されるようになったので、美味しく飲めるようになりました。パーテルリーヴェン ブラウンのような「フレッシュ感」が日本で味わえるというこうとは本当にありがたいことです。

代表のブルーノー氏に「ビール造りで大事なことは?」と質問したら、「品質の高いビールを安定して造り続けることです」と答えてくれました。フランドル人らしく派手さのない、堅実な人柄のブルーノー氏が造るビールは生活に密着していて、力みなく、手を伸ばしたら飲める常飲対応。パーテルリーヴェン ブラウンの味は、そんな地元で愛されている、日常味が魅力なビールです。

次ページではパーテル リーヴェン ブラウンにぴったりな料理を紹介します。