「創エネ」は太陽光発電や自家発電で
発電効率を高めたタイプも増えてきている。[太陽電池モジュール「HIT240α(アルファ)/HIT245α(アルファ)」] パナソニック エコソリューションズ
■小型化・軽量化も進む太陽光発電
太陽光発電システムは、太陽の光エネルギーから電気を作り出すシステムのこと。屋根に設置した太陽電池モジュールで太陽光エネルギーを電気に変換、使用する電気を分配し、余った電気は電力会社に売却するものです。
停電時でも天気の良い昼間であれば、自立運転モードによって電気を利用することが可能なものも。利用できる電力は、携帯電話の充電や小型のラジオやテレビ程度といわれていますが、災害時の情報把握や連絡などが行えるのは安心でしょう。
最近では、モジュールの小型化や軽量化が進み、どんな屋根形状でも、また狭小敷地に建つ住宅でも対応することが可能になってきていますし、カーポートの屋根を利用する製品もみられるようになりました。
■マイホーム発電のエネファームとエコウィル
エネファームは、家庭用燃料電池コージェネレーションシステムのこと。燃料電池とは、水素と酸素を化学反応させて電気を生み出すもので、化学エネルギーを直接電気エネルギーに変えるのでロスが少ないこと、発電する際に環境を汚す物質がほとんど出ないこと、騒音や振動が少ないことなどがメリットでしょう。水素と酸素が反応する際に発生する熱を回収してお湯をつくり給湯に利用、温水式床暖房やミストサウナなどを組み合わせることも可能です。
エコウィルは、ガスでエンジンを動かして自宅で発電するもの。発電の際の熱でお湯をつくり給湯や温水式床暖房や浴室乾燥機などと接続することもできる、戸建住宅用の家庭用ガスコージェネレーションシステムです。電気を作り、その排熱で温水をつくるのでエネルギーの無駄を減らすことができるというのが大きな特徴。停電時には自動停止しますが、自立運転機能付のエコウィルプラスであれば、手動で起動させることができます。
エネファームとエコウィルは、いずれも家で発電するシステム。エコウィルがガスを燃料にしてエンジンを動かすのに対し、エネファームは、ガスから水素を取り出し酸素を反応させて電気をつくるもので、発電方法が異なるシステムです。いずれも、お湯の使用量に合わせて発電をしているので、一般的に、大家族で給湯を多く用い、床暖房を使用するご家庭の方が、メリットは大きいと言えるでしょう。
商品開発も進む蓄電池で「蓄エネ」を
インテリアにも馴染むすっきりとしたデザイン [住宅用 リチウムイオン蓄電盤 蓄電容量:1kWh 壁掛けタイプ] パナソニック エコソリューションズ
商品にもよりますが、使用できる家電製品は、パソコン、冷蔵庫、テレビなど、数時間稼働させることが可能。機器の大きさや価格面などがネックでしたが、最近では商品開発も進み、壁掛けタイプなどの提案もみられるようになりました。今後に期待したい機器のひとつと言えるでしょう。
住まいや暮らしの「省エネ」や「創エネ」「蓄エネ」を考える時、まずは、断熱性の高い住まいを実現し、エネルギーを無駄にしない機器を選ぶことが基本でしょう。その上で、予算のバランスに配慮しつつ、エネルギーを創りだす機器やためる機器、という順序で考えることがポイント。
もちろん家族構成やライフスタイルを考慮することもとても重要です。住まいのカタチや暮らし方などをトータルに、設計担当者の専門的な意見を聞きながら、じっくりと検討することが大切でしょう。
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