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アート好きも大満足!北海道の隠れ家的アートスポット(2ページ目)

北海道旅行の醍醐味といえば、大自然とグルメですが、そこに“アート”という新たな要素を入れて、あなたらしい旅をしてみませんか?今回ご紹介する「アルテピアッツァ美唄」は、美術館巡りが好きな方も満足すること間違いなしの、隠れ家的なアート施設。北海道旅行の際には、是非訪れてほしいスポットです。

執筆者:鹿島 千穂

炭鉱の街、美唄市の歴史

木造校舎の教室

木造校舎のなか 教室はギャラリーとして使われている

ところで、なぜ古い木造校舎がアート施設として使われているのか、不思議に思った方もいらっしゃるかもしれません。そこにはアルテピアッツァのある美唄市が歩んだ歴史と深い関係があるのです。

木造校舎の廊下

子どもたちの声が聞こえてきそうな廊下

美唄市は、かつて北海道有数の炭鉱の町として栄えました。三菱鉱業や三井鉱山といった大規模な炭鉱が進出し、最盛期の1950年代には人口が9万人を超えていたそう(現在は2万4000人ほど)。しかし、1973年に最後の炭鉱が閉山してから人口は徐々に減り始め、炭鉱で働く人たちの子供たちが通っていた学校も少なくなっていきました。「アルテピアッツァ美唄」として生まれ変わった旧美唄市立栄小学校もそのひとつ。ここにはかつて1200人を超える児童が通っていましたが、1981年に閉校となり、その後、校舎の一部だけが幼稚園として使われていました。

 

谷川俊太郎さんの詩

廊下には谷川俊太郎さんによる直筆の詩

それから時を経て、イタリアで創作活動をしていた安田侃さんが日本でアトリエを探していた際に、旧栄小学校のことを知り、「子どもたちが心を広げられる広場をつくろう」とアート施設を作ることを決意。さまざまな人たちがこの構想に賛同し、1992年7月にオープンしたのです。

 

カフェアルテ

カフェでは手作りのスイーツも楽しめる

敷地内には、体験工房「ストゥディオアルテ」があり、毎月「こころを彫る授業」が行われています。小学生からお年寄りまで、さまざまな人たちが集まり、石を彫る作業に没頭します。定員は40名で、安田侃さんご自身が講師をつとめることもあるんですよ。また、併設のカフェもおすすめです。散策のあとは外の景色を眺めながらのんびりした時間を過ごしてくださいね。

 

いかがでしたか? 「アルテピアッツァ美唄」は、初めてなのになぜか懐かしい香りのする場所。アートや美術館巡りが好きな人はもちろんですが、忙しい毎日を送っていて、どこかでスッと心を解きほぐしたい、気持ちをリセットさせたいと思っている方にも訪れてほしいスポットです。もちろん、お子さんを連れて行って芝生の広場でのびのびと遊ばせるのも良いですよ。次回の北海道旅行の目的地にはアートな要素を加えて、あなたらしい旅をアレンジしてくださいね!

<DATA>
アルテピアッツァ美唄
住所:北海道美唄市落合町栄町
電話:0126-63-3137
開館時間:9:00~17:00
休館日:火曜日、祝日の翌日(日曜日を除く)、12月31日~1月5日
アクセス:JR函館本線利用で札幌より40分。新千歳空港より90分の美唄駅下車、市民バス「アルテピアッツァ美唄」行きで約20分
道央自動車道利用で札幌JCTより40分。美唄より右折、5分
ホームページ:www.artepiazza.jp/
地図:Yahoo!地図情報
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