世界遺産の良洞民俗村
韓国の新しい世界遺産、良洞村。昔ながらの美しい風景が心安らぎます。イギリスのチャールズ皇太子も訪れています!
500年も時が止まった村
良洞村は、月城孫氏(ウォルソン・ソンシ)と驪江李氏(ヨガン・イシ)という朝鮮時代には両班(ヤンバン)という貴族階級だった2つの名門家系が暮らす村です。安東(アンドン)の河回村(ハフェマウル)のように、学者や官僚などを輩出した韓国を代表する由緒ある名門村です。この村が世界遺産に登録された理由として、500年前の風景そのままを保っているという点や、現在も村人が変わらずここで暮らしており、かつ建物の保存状態も良いという点などがあげられます。村には54の瓦屋根古宅と、110の藁葺き屋根の民家があり、国宝や重要民俗資料などに指定された建築物などが立ち並んでいます。田畑がひろがり、美しい民家の数々が点在する様子は、のどかで素朴。本当に現代とは考えられないぐらいで、ちょっとしたタイムトリップ体験です!
見所と楽しみ方
村全体が世界遺産に指定されているので、村全てが見所といっても過言ではありません。なかでも特に重要な観光ポイントをいくつかご紹介します。■観嫁亭(グァンカジョン)
村の中でも最も見晴らしが良い場所に建てられた家で、この家の庭からは村の半分ほどを眺めることができます。朝鮮時代の名臣が暮らした家屋で、男性が暮らす空間サランチェと女性が暮らす母屋アンチェの構造など、当時の格式ある住宅の様子を見ることが出来ます。
■香壇(ヒャンダン)
朝鮮時代に東方五賢の一人として知られていた宋学者の李彦迪(イ・ジュンオク)が、母親の看病をするために建てたという家屋で、99間もある屋敷でしたが、1976年の復元工事の際、56間に縮小されました。現在も村人が実際に暮らしています。
その他に、 李彦迪(イ・ジュンオク)の父が暮らした家屋で、素朴ながら高度な建築技術で建てられたという無忝堂(ムチョムダン)や、 李彦迪(イ・ジュンオク)の生家で、宗家らしい立派な格式の書日堂(ソベクダン)などがあります。ここには樹齢500年以上という巨大なイブキの木もあり、こちらもまた慶尚北道の記念物として指定されています。
村の入り口から見渡すと、さほど広いような印象は受けませんが、さらに山の向こう側へも村は続いており、ゆっくり観光するなら最低でも4時間は必要なほど。駆け足で見る場合でも、40~1時間は予定しておいたほうが良さそうです。ですが、それぞれの家屋の歴史やエピソードなど、どれも非常に面白いため、観光案内書の解説を見ながら、あるいは日本語ガイドによる案内・解説を聞きながら、なるべくゆっくりの観光をオススメします! 特に世界遺産に関心のある方や、安東の河回村を楽しく観光された方々には、良洞村もとても興味深く感じられるはずです。村内にはゲストハウスも何件かあるので、村に宿泊してじっくり歴史の村を堪能してはいかがでしょうか。
入り口の案内所には、日本語ガイドも常駐しています。無料で案内してもらえるので、時間に余裕のある方はぜひ!
■ 良洞民俗村/ヤンドンミンソクマウル/ 양동민속마을
住所: 慶尚北道 慶州市 江東面 良洞里 94/ 경상북도 경주시 강동면 양동리 94
アクセス:
慶州市外バスターミナル・慶州駅・新慶州駅、各駅より203番バス乗車、「ヤンドンマウル」で下車。慶州駅からのアクセスが約50分~1時間と最短。市外バスターミナルからは約1時間~1時間10分、新慶州駅からは約1時間20~30分
※その他のバスも村の付近まで行くものがありますが、203番が最も近くまで運行しています
※タクシー利用の際は、観光案内所で手配してもらうことをお勧めします
TEL: 070-7098-3569
営業時間:特になし※ただし、文化解説士による日本語案内は16:00頃までで終了することがあります
定休日:なし
入場料:大人4,000ウォン、中・高校生2,000ウォン、小学生1,500ウォン