ケニア/ケニアの基礎情報

ケニアの気候(2ページ目)

ケニアに四季はなく、季節は雨季と乾季に分かれます。野生動物を見に行く“サファリ旅行”では、気候によって見どころや動物の生息状況が変わるので、旅の目的に合わせて訪れる時期を選ぶと良いかもしれません。

執筆者:武田 ちょっこ

乾季、ケニア旅行のメリット

gnu

大乾季のマサイマラ国立保護区は、ヌーの大群で草原がにぎわっていて、まさにベストシーズン

乾季は車がスタックする心配もなく、サファリをするには良いシーズンです。大乾季にはヌーの群れが草を求めて、タンザニアからケニアへやってきます。これが有名な“ヌーの大移動”。この群れは通年、7~10月初め頃までマサイマラ国立保護区で過ごしています。ヌーが到着したばかりの7月は、草原がヌーだらけ! やがて大群はバラけていきますが、草食獣の数はこの頃、圧倒的に多くなっています。

kilimanjaro

キリマンジャロ山の視界をさえぎる原因は、雨雲と砂埃。乾季で、且つ風が少ない早朝がベストタイム

乾季は、空が厚い雨雲に覆われることがないため、キリマンジャロ山が見られる確率が雨季より高くなります。キリマンジャロ山の全景を望めるのは、アンボセリ国立公園から。山はタンザニアに位置するのですが、見るならケニア側からのほうが絶景と言われています。特に早朝は空気が澄んでいるので、朝日に染まるキリマンジャロ山を拝むことができるでしょう。

 
waterbuck

ウオーターバックの母子

草原が草食獣の赤ちゃんであふれるのは、小乾季の2~3月です。赤ちゃんが乳離れをして草を食めるようになる頃、ちょうど雨季で草が豊富になっていることを見越し、大雨季の前に赤ちゃんを生むのです。シマウマもガゼルも赤ちゃん連れ。かわいい赤ちゃんをたくさん見たいのなら、小雨季はお勧めです。

 

乾季のデメリット

sandstorm

まるで砂の惑星。半砂漠地帯のアンボセリ国立公園。特に夕方に風が強くなり、砂嵐になることがあります

乾季はサファリするにはグッドシーズンと言えますが、一方でデメリットもあります。大地が乾いているので当然砂埃がすごく、時には目も開けていられないほどの砂嵐に見舞われることもあります。

safaricar

「ライオン発見!」というニュースは、無線や携帯電話、口コミであっという間に草原に広がり、サファリカーが続々と集まってきます

また湿原や川の水かさが減るので、水鳥達の数も減り、少し淋しくなります。日照りが続くと草も枯れ果ててしまうため、草食獣は草を求めて、時には国立公園の外に出て行ってしまうこともあります。

乾季はベストシーズンのため観光客が多く、ライオン1頭にサファリカーが10台以上も群がるような事態も多々起きます。ライオンがよく見える位置に車を寄せるために、順番待ちをしなくてはなりません。チーターやヒョウなど行動的な動物だと、順番が回ってくる前に、離れていってしまうこともあり得ます。
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