業種や学歴、性別で異なる初任給の水準
就職活動をする上で気になるのが初任給。景気の指標としても利用されます。この初任給ですが、業種や学歴、男女でどれくらい違うのでしょうか? 厚生労働省が調査した「平成25年賃金構造基本統計調査結果(初任給)の概況」の結果をもとにご紹介しましょう。大学卒男女計で平均19万8000円。前年比0.8%減
■学歴・男女別の初任給(単位:千円)表1は平成25年3月に卒業した新卒者の学歴、男女別の初任給平均です。この調査での初任給とは、新規学卒者の6月分の賃金で、基本給のほか諸手当が含まれています(残業手当、通勤手当は含まず)。
男女計では、大学卒で19万8000円、前年比0.8%減でした。平成23年には20万2000円となり20万円越えをしていたのですが、平成24年19万9600円、平成25年19万8000円と減少が続いています。
前年比をみてみると、大学卒と高校卒は減少していますが、大学院修士課程修了と高専・短大卒は増加しています。とはいっても前年の平成24年では大学院修士課程修了が前年比3.6%減、高専・短大卒が前年比1.4%減と他よりも大きく下げていたので、前年との調整といった感じでしょうか。
修士卒と大学卒の差3万円
学歴の差に注目してみましょう。大学院修士課程修了と大学卒との差は3万100円。大学卒と高専・短大卒との差は2万5800円で高専・短大卒と高校卒の差は1万6200円。それぞれ2年ずつの差なのですが、大学院と大学卒の差が一番大きくひらいています。修士卒は女性が男性より高額に
男女差をみると、大学院修士課程修了は女子のほうが2300円高くなっています。その他は全て男性のほうが高くなっており、その差は大学卒5100円、高専・短大卒3000円、高校卒が7600円という結果に。大学院は女性も専門性を高く持った人が多いため、男女差がなくなり逆転したのでしょう。では、業種別の初任給はどのようになっているのでしょうか? 次のページでご紹介しましょう。