ジンギスカンは北海道の生活そのもの!
札幌ラーメンに小樽の寿司、函館イカソーメンに利尻のウニ丼、そして最近は北のニューフェイス・スープカレーなどなど。「北の美味いもん」数々あれど、やっぱりこれだべ、ジンギスカン!
……という事で、今回は北海道のソウルフード・ジンギスカンをご紹介します。
北海道民にとって焼肉と言えば、牛肉や豚肉のバーベキューというより「羊肉を焼くジンギスカン」を意味しますが、これを単なる食べ物と思うなかれ。桜が咲けばジンギスカン、我が子の運動会にもジンギスカン。ご近所の催し打ち上げや学生さんのコンパはもちろん、気の合う仲間や親戚が集まればジンギスカンと、何か行事があればすぐに焼き台を設置してジンギスカンの宴会が始まります。
気の合う仲間が集まれば、そくジンギスカン!
「北海道プライド!」ジンギスカン
さて北海道遺産にも指定され、今や北海道のイメージとは切っても切り離すことができないジンギスカン。そもそもジンギスカンという名称はモンゴルの初代皇帝・チンギス汗が戦いの最中に食べたのが由来であるとか、北海道の岩内や平取、本別にある義経ジンギスカン伝説、「源義経が蝦夷地から大陸に渡り、チンギス汗になった」というご当地伝説から羊の焼き肉をジンギスカンと命名したなど、様々な説があります。この北海道特有の「羊食文化」は、昔牛肉が高価だったという事と同時に、明治以降の羊毛の殖産に伴って綿羊の飼育が北海道で広まったという時代背景もあったようですが、実はこのジンギスカン、北海道だけでなく岩手の花巻市や山形の蔵王、岡山の蒜山高原など、道外でも見受ける事ができます。
ただ、他府県の三倍と言われている羊肉消費量やジンギスカンへの思い入れも含めて考えれば、やっぱり北海道は「ジンギスカン大国」と言い切っても間違いではありませんよね。
道産子にとってソウルフードであるこの食べ物、実は地元のプライドをかけてそれぞれの土地や家庭で肉の素材や食べ方へのこだわりが見られます。
ジンギスカンの肉はマトンかラムか。また、最初からタレ漬け込みの羊肉を焼いて食べるか、あるいは生の羊肉を焼いてから自分好みのタレで食べるか。さあ、あなたならどちらで食べますか?