住宅ローンの損得とは
住宅ローンに関する相談で多い内容のひとつが、今回のテーマである“得する住宅ローンは?損する住宅ローンは?”です。本当に得する住宅ローンとは、どのような住宅ローンなのでしょうか?また、損する住宅ローンとはどのような住宅ローンなのでしょうか?
まずは具体例をもとに検証を行いながら確認をしてみたいと思います。
住宅ローンを損得で比較する場合の基準は “総支払額=元本返済額+支払利息合計額+借入時の諸費用” となります。
この“総支払額”の計算のなかで、重要な項目が“支払利息合計額”となります。
ここで、“支払利息合計額”を計算するにあたっては、借入金利について理解しておく必要があり、借入金利の選択が重要となります。
借入金利については3タイプがあり、金融機関により詳細のルールについては違いがありますが、概要は次のようになっています。
- 変動金利
返済額については5年に1回見直しを行い、見直し後の返済額が借入金利上昇によりこれまでの返済額よりも増加した場合はこれまでの返済額の1.25倍が上限。
- 一定期間固定金利(固定金利選択型)
それにより返済額も借入時から一定期間は一定。
選択した一定期間が終了した後は、変動金利や再度一定期間固定金利を選択する必要があり、選択時の借入金利は当初借入時には不明。
名称には固定金利となっているが、一定期間終了後は借入金利が変わるので、実際は変動金利の一種ともいえる。
- 全期間固定金利
ここで、次のような住宅ローンの条件のもとで比較検討を行ってみたいと思います。
借入金額3000万円、返済期間35年、元利均等返済、ボーナス返済なし
変動金利 借入当初の借入金利 0.875%
10年固定金利 借入当初の借入金利 1.4%
全期間固定金利 借入当初の借入金利 2.3%
どの住宅ローンが得するのでしょうか? 損するのでしょうか?
皆さんはどの住宅ローンが得すると思いますか?
次のページで具体的に確認してみましょう。