ビールが好き、だけど太るから心配……
生活トレンド研究所の「お酒と世代間コミュニケーションギャップ」に関するアンケート調査で見つかった「ビールは太りやすい」という認識。残念な誤解を解いてみよう。調査期間:2014年2月17日(月)~2014年2月20日(木)
調査対象:1都3県在住の20~59歳男女計888名。仕事を持った人が対象
普段から飲まれているのは「ビール」と「ワイン」
まずは、アンケートでお酒の種類について普段から飲むかどうかを聞いたところ、一番多かったのは「ビール(74.8%)」、次に「ワイン(60.7%)」、「焼酎(51.2%)」、「日本酒(50.7%)」という結果だった。やはり一番手頃なビールは1位。ちなみにこの“ビール”、発泡酒やビール系飲料(新ジャンル)なども含まれた数字である。今や純粋なビールだけでは到底この数字にはならないだろう。続いてワイン。ビールに追随する数字だ。さら続き、焼酎に日本酒。この4種、きわめて大きな差がないところから、どれか一つを飲み続けたり、一つだけを好むという人は少なく、いろいろな酒を楽しみたい傾向にあることがわかる。
ちなみに、国税庁「酒税課税関係統計資料」によれば、2010年度の国内酒類消費量は、1位:ビール類(64.6%)、2位:焼酎(10.9%)、3位:清酒(6.6%)、4位:ワイン(3.1%)、5位:ウイスキー(1.1%)という順番になる。今回の生活トレンド研究所によるアンケート結果は、20~50代の「働く男女の好み」がそのままリアルに反映されているものだと思われる。
“ビール=太りやすい”という誤解も
逆に「飲まないお酒」「嫌いなお酒」の結果が面白い。味が好きではないからというのは最も大きな理由になるが、目立つのは「ビールは太りそうだから」という答え。ビールは太る。このイメージを持っている人はかなり多い。たしかにビール好きによくある「ビール腹」を見れば、誰でもそう思ってしまうかもしれない。しかし、実はビールそのものでは決して太ることはないのだ。ここではこの大きな誤解を解いておきたい。お腹が出る=太る=カロリー摂取過多という方程式が成り立つが、アルコールの中でもビールはもっともカロリーが低いのである。アルコール1gのカロリーは約7kcal。アルコールが高ければそれに比例してカロリーが高くなる。
以下がお酒とカロリーの関係。
- ビール(アルコール5%)100ml当たり…42kcal
- 赤ワイン(アルコール12%)100ml当たり…70kcal
- 日本酒(アルコール15%)100ml当たり…105kcal
- 焼酎(アルコール25%)100ml当たり…140kcal
- ウイスキー(アルコール40%)100ml当たり…248kcal
ピザのおともにはやっぱりビール
さらにアルコール由来のカロリーは熱エネルギーとして発散され、代謝が早く、体に蓄積しにくい。そう、お酒だけでは太らない、つまり、ビールだけでビール腹になることは決してないということだ。
ビール腹の原因は一緒に食べるおつまみたち。爽快な泡と軽快な苦味が身上のビールには、唐揚げ、串カツ、とんかつ、天ぷら、焼き肉、ピザ、ハンバーグ……などなど脂っこい料理がすこぶる合う。これがあのビール腹の原因なのだ。注意すべきはここ。思い当たる節、あるでしょ?
ビール&太らないおつまみとは?
太らないおつまみは野菜、ヘルシーに行こう!
肉類なら「鶏のささ身の梅和え」や「砂肝」など脂分の少ない部位を選ぶべし。香ばしく焼けばビールとすこぶるマッチする。「豚肉のしゃぶしゃぶ」もいい。タレはポン酢で。野菜もたっぷりとね。最近流行の「蒸し」よりもお湯や出汁につけながらしゃぶしゃぶするほうが脂分は落ちるからよりお勧め。揚げ物がいいときには、野菜類やイカなどカロリーの少ない食材を選ぶこと。これだけでも結構効果が出る。気になる人はぜひお試しを。
……とはいえ。
ビールのカロリーのうち3分の2はアルコールだけど、3分の1は糖質だ。糖質は脂肪に変わりやすいので、飲み過ぎれば脂肪になって蓄積する。大ジョッキを何杯もおかわり……というのは、やっぱり避けたいところだネ。
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