ハーレーダビッドソン、三輪ハーレー日本投入
アベノミクス効果で種々の景気指標が上向き、資産の評価額があがり、株価の上昇や円安効果で個人の余裕資金が増え、景気回復期待から財布の紐が緩む。しかも、消費税増税前の駆け込み需要も大いに期待。「今でしょ」とハーレーダビッドソンが考えたかどうかは定かではありませんが、この時期を狙っての三輪ハーレー日本投入です。排気量1689ccの「トライグライド ウルトラ」の価格は400万4000円から。想定購入層は、景気動向に左右されない富裕層、株価が戻ってほっとしている株式持ち、円高で購入した外貨モノをどのタイミングで円に換えようかと考えている外貨持ち、そしてハーレーのためなら資産を投げ打つ覚悟(?)の熱烈ハーレーファン、などでしょうか。
「トライグライド ウルトラ」日本投入の報道は、各メディアが取り上げていたので、中には、「若い時にハーレーに憧れていたけれども仕事で忙しく、そんなことはすっかり忘れていた」と、このニュースに熱いものを感じたミドルやシニアの方もいらっしゃるに違いありません。
購入可能層は、スペース持ち?
ハーレーやBMW、ドカティなど輸入車を扱っているショップで、「消費税増税前でどう?」と尋ねると、「駆け込みって感じじゃないですねぇ。実用品じゃないですし、それにまだ寒いし」とショップのお兄さんは、店頭脇の雪の塊をうらめしそうに見つめて答えてくれました。そして、「3月に期待します!」と。いよいよ三月、ライダーの動きに注目です。実用品じゃないからこそ、毎日乗るものではないからこそ、景気や消費税増税だけでなく、気候も影響してしまうのですが、さらに重要なのは置き場所です。あなたの自宅のバイク置場事情はいかがでしょうか。
新発売の報道を聞き、買いたい、乗りたいと思って、すぐに全長2,670mm、全幅1,390mm、全高1,430mm、車両重量559kgの「トライグライド ウルトラ」の置き場所を確保できる人がこの日本にどれだけいるのでしょうか。一般的なマンションでは、かなり厳しいですし、一戸建てですら、車2台は置けても、さらに三輪ハーレーとなるとハードルは高そうです。現在の車を売ってハーレーに乗り換えるか。ハーレー用にガレージを借りるのか。三輪ハーレーを購入できるのは、立派なガレージ保有者ということになるのかもしれません。
マンションのバイク置場事情
ライダーの悩みは、バイク置場です。ガイド大石も例外ではなく、マンション探しの優先事項は、駅近でもなく南向きでもなく広いリビングでもなく、鍵のかかる屋根付きバイク専用置場、しかも洗車スペース付きという条件でした。マンションを探していた当時、億ションと言われる高級マンションには条件に合うものが少しありましたが、一般人が買えるマンションには希望を満たすものがなく、苦労したものです。今でも、多くのマンションのバイク置場は、自転車と一緒だったり、ギュウギュウ詰めに置かれたり、扉や鍵のないオープンスペースだったり、雨ざらしだったり、と愛車を置くには忍びない状況です。
音楽好きや音楽家のために防音効果の高い住戸があるように、ペットが飼えるマンションが増えてきたように、大型車対応の駐車場付マンションが一般的になってきたように、愛車を安心しておけるバイク置場のある「バイクマンション(仮称)」が都心にできることを切に望みます。駅近ではなくても、住環境がさほどではなくても、南向きではなくても、話題も人気も集まるに違いない、そうガイドは思います。
「トライグライド ウルトラ」
「三輪ハーレー」と聞いたとき、軟弱ライダーのガイドは、「ハーレー!そして、三輪だと転倒しなくて済む」と胸がときめきました。さらにこの三輪ハーレーは、道路交通法での免許区分に「普通自動車MT免許」が適用されるため、大型自動二輪MT免許を持っていなくても乗ることができ、ヘルメットの着用も不要です。言い換えれば、大型自動二輪免許では運転ができないという、ちょっと不思議なハーレーです。なお、道路運送車両法では車庫証明が不要な「小型自動車(二輪)」として登録され、有料道路料金区分は「軽自動車(二輪自動車含む)」の料金です。
ハーレーダビッドソン ジャパン