子育て/子育てに役立つ最新心理学

しゃべらないからといって「言葉が遅い」わけではない

子供の成長は個人差が大きいとは分かっていても、やっぱり不安になることはあるもの。言葉の発達はその代表格ではないでしょうか? この記事では、「うちの子、言葉が遅いかも」というママの不安を和らげてくれる情報をアメリカの調査結果とともにご紹介していきます。

佐藤 めぐみ

執筆者:佐藤 めぐみ

子育てガイド

まだしゃべらないからといって、しゃべれないのではない

個人差があるとは分かっているけれど……

個人差があるとは分かっているけれど……

おしゃべりが始まる2歳前後。その時期、「周りの子は話し始めたのに、うちの子はまだ……」と言葉の発達で悩むママも多いもの。その心配が高まると、「もしかして発達面の遅れでは?」とさらなる不安を呼ぶことも。

でも最近発表されたアメリカの研究が、そんなママの不安をかき消してくれるデータを導き出しました。早速ご紹介していきます。

 


アメリカの大学の研究で分かったこと

このリサーチは、816人の赤ちゃんを対象に行われました。14ヶ月、20ヶ月、24ヶ月のときに、親への質疑応答や家庭訪問、実験室での行動観察を行い、子供達の言語発達の状況を調査しました。

その結果分かったのが、
  • 内向的な子ほど言葉を発さない傾向がある
  • 内向的な子は発語は少ないが、言われていることはきちんと理解できている
ということでした。積極的に話す子と比べても、言語の理解度は同等レベルであることが分かったのです。

つまり、しゃべらない=言葉が遅い、ではないのですね。親が主観的に判断する「言葉が早い」「言葉が遅い」は、実際の言語発達レベルを正確に反映しているとは限らず、むしろその子の性分の方が大きく影響しているようです。

だから、まずはその子の生まれ持った性格が、外向的なのか内向的なのか、そこに目を向けることが第一で、それを踏まえて言葉の発達を見てあげるべきなのですね。そして、内向的な子には、その子に合った方法で言葉を育んであげる必要があると示唆しています。

>> 次ページではそのアプローチについてご紹介していきます。

*出典: Child Development (2014) 「Testing Alternative Hypotheses Regarding the Association Between Behavioral Inhibition and Language Development in Toddlerhood」より
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