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自宅で愛犬のグルーミング(トリミング)方法・やり方…必要なもの!

愛犬のグルーミング(トリミング)を自分でする際、どんなものが必要になるのでしょうか? 被毛の長さや毛質などによって揃えるものは若干違ってきます。愛犬のセルフカットの失敗しないやり方や、ハサミやブラシ、バリカン、爪切りなどおすすめの道具についてご紹介します。

大塚 良重

執筆者:大塚 良重

犬ガイド

自宅で愛犬のグルーミング(トリミング)する方法・やり方

愛犬のグルーミング(トリミング)方法・やり方

グルーミングには健康管理やコミュニケーションの意味もある:(c)DAJ/amanaimages

愛犬のお手入れを自分でしたいという人も多いことでしょう。そのために必要となる基本的グッズの種類についてご紹介します。
 
<目次>

グルーミングとトリミングとの違い

その前に……犬のお手入れというと、「グルーミング」や「トリミング」という言葉を耳にしたことがあると思います。これらは混同されがちですが、実は、ちょっと意味が違うのです。

毛をカットしたり抜いたりして被毛全体をその犬らしく整えることをトリミングと言い、ブラッシングや耳そうじ、爪切りなども含めた体全体のお手入れのことはグルーミングと呼びます。すなわち、トリミングはグルーミングの中に含まれる作業となります。

勉強次第ではオーナーさん自らがトリミングを行うことも可能ではありますが、専門的な技術が必要とされることもあるため、プロにお願いすることのほうが多いでしょう。

いっぽう、ブラッシングや爪切り、耳そうじなど、基本的なグルーミングはオーナーさんでも十分にできます。

以下は代表的なグルーミンググッズとなります。被毛の長さや毛質、目的などに合わせ、愛犬に合ったものをお選びください。
 

被毛を梳かす、または抜け毛取りなどに

ピンブラシ
中毛種~長毛種の基本的なブラッシングの他、抜け毛の除去、フケや埃取りなどに。犬のサイズに合った大きさのブラシや、被毛の密度に合ったピンの長さのものを選ぶといいでしょう。軽くブラシを握り、手首を回転させるような感じで梳かしていきます。シングルコートの犬であれば、スリッカーブラシを使わずにピンブラシだけでシャンプー後の被毛を乾かすことも可能です。
 

 
スリッカーブラシ
毛玉ほぐしや抜け毛の除去、シャンプー後のドライングなどに。くの字型に曲がった針金状の細いピンで構成されているため、強く梳かし過ぎて犬の皮膚を傷つけないように力加減や角度には注意が必要です。ブラシの柄は鉛筆を持つように握り(余分な力が入りにくい=皮膚を傷つけにくい)、被毛に対して水平になるような動きで軽く梳かしていきます。

慣れないうちは顔や耳、脚など被毛が短く、かつ少ない部分にはスリッカーを使わないほうが無難でしょう。初めて使用する時には感覚をつかめるように少し練習をしてからのほうがいいかもしれません。スリッカーにはハードタイプとソフトタイプがあり、被毛の質や量、毛玉のでき具合などによって使い分けることができますが、一般のオーナーさんではソフトタイプを好む人が多いようです。

 
コーム(櫛)
ブラッシングの仕上げや、毛玉の有無の確認、カット時に毛を立たせたり、または整えたりする他、耳や口の周り、目の周り、脚の飾り毛など細かい部分に。粗目と細目の両目タイプのコームであるなら、被毛の密度や毛の引っかかり具合によって目を使い分けることができます。被毛を少しずつかき分けるようにし、スリッカーで梳かした後、コームで引っかかりがないか確認しながらブラッシングしていくのも1つの梳かし方です。毛玉がある場合には、毛玉を片手の指でつまむように押さえ、コームを縦にして少しずつ梳かすとほぐれやすくなります。
 


ノミ取りコーム
一般的なコームに比べ、目がより細かく、体についたノミをかき出せる他、耳の飾り毛のような繊細な部分を梳かすのにも使えます。ちなみに、ノミが取れた場合、潰してしまうと卵が飛び散ってしまうこともある他、ノミが媒介する寄生虫もあるので、潰さずに、ガムテープに貼り付ける、洗剤を入れた水や熱湯の中に入れるなどして処分することをお勧めします。
 
抜け毛除去用ブラシ
抜け毛を除去することを目的としたブラシで、抜けた毛をピン先や刃先に絡め取り、除去します。ものによっては強くやり過ぎたり、同じ場所に何回も繰り返したり、頻繁に使用することで毛が切れたり、傷んだりすることもあるので、必要以上の使用は控えたほうがいいでしょう。
 

 

皮膚のマッサージや毛艶出しに

獣毛ブラシ
豚毛や猪毛などで作られており、オイルをつけて毛艶を出したい時やアンダーコートをあまり抜きたくない時、仕上げ、静電気予防などに。ブラシの柔らかさや硬さ、長さにもいろいろあり、しなやかなコートの犬には柔らかめのブラシを、剛毛の犬には硬めのブラシを使うなど、被毛の質によって選ぶことができます。
 


ラバーブラシ
皮膚のマッサージ、シャンプーおよびドライング時、短毛種の抜け毛除去などに。ラバー素材が抜け毛も吸着してくれるので、カーペットについた抜け毛を掃除する際にも使えます。ブラシ型の他、手袋型をしたものもあります。

 

被毛をカットして整える

カットバサミ
ハサミには動刃(親指で動かす刃)と静刃(薬指など他の指で支える刃)とがあり、静刃で毛を受けて、動刃でカットするというのがハサミの使い方の基本となります。つまり、なるべく親指だけを動かすということ。こうすることによって、より綺麗に毛をカットすることができます。
 
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スキバサミ
刃の間に隙間があり、カットした毛先を自然な感じにぼかしたり、毛量を調節したりする時に使います。被毛に対して直角に刃をあて、一度にザクッとカットしまうと、カットした部分が目だってしまうこともあるので、被毛に対してやや平行気味に刃をあててカットしたり、毛を少しずつ束ねて2~3ヶ所に切り込みを入れる、または束ねた毛を捻って切り込みを入れたりするとよりぼかし感が出ると思います。


ボブバサミ
カットバサミより小さく、ヒゲや足裏の毛など細かい部分をカットする時に便利です。
 
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バリカン(クリッパー)
全体的なカットから、足裏や肛門周りのカットまで。刃のあて方によっては犬にケガをさせてしまうこともあるので、慣れないうちは脇の下や内股、皺やたるみなど皮膚のつくりがやや複雑で柔らかい箇所は避けたほうが無難でしょう。毛玉があったり、きちんとブラッシングできていなかったりという状態でバリカンをかけると毛が絡まってしまうことがあるのでご注意ください。プロ用のものは切れ味も鋭く、パワーもあり、より気配りや技術が必要になります。mm数の違うを刃を替えて(替え刃)使用するタイプや、アタッチメントをつけて刈る長さを調節するタイプがあります。
 
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その他のグルーミンググッズ

爪切り
ハサミタイプやギロチンタイプ、ニッパー(ペンチ)タイプなどがあります。ハサミタイプは大きくて頑丈な爪には使いづらく、どちらかというと小型犬~中型犬向けと言えます。ギロチンタイプは刃先の輪状になっている部分に爪を入れて切り落とします。より細かな作業を求めるならニッパータイプのほうがいいかもしれません。爪を切る際、意外に忘れがちなのが前足にある狼爪。中には狼爪が伸び過ぎて皮膚に食い込んでいるようなケースもあるので、切り忘れのありませんように。
 
爪ヤスリ
カットした爪の先はギザギザになっているので、皮膚を傷つけてしまうことも。ヤスリをかけて滑らかにしてあげるといいでしょう。中には電動式のタイプもあります。
 

 

イヤーローション(イヤークリーナー)
耳そうじの時に使用したいイヤーローションですが、耳の中は繊細にできているため、こすり過ぎるなど刺激を与えるのは禁物。かえって炎症を起こしてしまうようなことがあります。綿棒も逆に汚れを耳の奥に押し込んでしまうことがあるので、使うのであれば耳の奥までは入れないほうがいいでしょう。コットンにローションをつけて、耳の穴の手前まで(見えている部分)を軽く拭いてあげるだけでも十分です。
 

 

グルーミング時の注意点

  1. ブラシや爪切り、ドライヤー、ハサミ、バリカンなどに慣れさせず、いきなり使用するとグルーミング嫌いになることがあります。最初はその感触や音に慣らすというところから始め、少しずつ慣らすようにしましょう。
  2. ハサミにしろ、バリカンにしろ、毛をカットする時にはケガ防止のため、刃先が犬の体には向かないように注意してください。刃先は常に犬の体の外側に向くように意識します。
  3. カットをする時にはブラッシングやシャンプーおよびドライングを済ませて、毛玉や汚れのない状態で行うようにしましょう。
  4. ブラッシングによって被毛を整え、清潔を保つのは大事なことです。しかし、やり過ぎるとかえって必要以上にアンダーコートを抜いてしまったり、生えていて欲しいオーバーコートまで抜いてしまったり、時には毛を切ってしまう、傷めるということもあるので、ブラッシングも一生懸命になり過ぎず、ほどほどに。


グルーミングをプロにお願いするのも1つの方法ですが、愛犬の体に触れることによって健康チェックができたり、コミュニケーションにもなったりという意味合いもあるので、可能であるならご自分で基本的なグルーミングをしてみてはいかがでしょうか。

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※ペットは、種類や体格(体重、サイズ、成長)などにより個体差があります。記事内容は全ての個体へ一様に当てはまるわけではありません。

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