ガソリン仕様の買い得感が光る
ガソリン仕様とハイブリッド仕様の比率では、ヴォクシーのガソリンが約2万4000台、ハイブリッドが約1万3000台。ノアのガソリンが約1万4000台、ハイブリッドが約1万台となっており、人気では「ガソリン>ハイブリッド」が鮮明になっている。ガソリン人気の理由は、単純比較はできないもののおおよそ40万円前後の価格差に加えて、ガソリン車でもセレナのSハイブリッドと同値で、ガソリン車同士の比較ではトップの燃費や「免税」になる仕様も選べるからだろう。ただ、ハイブリッドももう少し時間が経つにつれて台数を伸ばしていくかもしれない。
ハイブリッドは上質さと重厚感が魅力
先述したように、先代よりも出力を控えめにして燃費を向上させたガソリン仕様でも、2人乗車であればとくに力不足を露呈するシーンはなかった。一方のハイブリッド仕様は、エンジンが99ps/142Nm、システムの最高出力は136psでガソリン仕様の152ps/193Nmと比べると見劣りするし、車両重量も40~50kg重くなっている。
クローズドの試乗会場は20km/hという制限速度があったため、パワーを体感することは難しかったが、平坦路ならEV走行が可能。バッテリーやエアコンなどの作動条件が良く、アクセルをじんわり踏んでいけば約55km/hくらいまでモーターがカバーし、距離も2kmくらいまでEV走行の範囲になる。
ハイブリッドのEV走行は、早朝や深夜の住宅街などで、十分な実用性を確保しているし、エコモードだけでなくパワーモードも搭載されているから、合流時や加速時などイザという時は痛痒を覚えることは少ないのではないか。
いずれにしてもハイブリッドの公道での走りは、後日お届けしたい。
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