住宅設備・建材の選び方/住宅設備・建材選び

住宅の電気配線図の記号一覧と見方、チェックポイント

住宅の電気配線図の見方をご存知でしょうか。家づくりを進める中では、平面図や配置図など、さまざまな図面を確認することになります。その中でも、電気配線(設備)図は、照明やスイッチ・コンセントなどの配置や数などが記載されている重要な図面のひとつ。ここでは、プランニングの前に知っておきたい主な記号とチェックポイントをまとめました。

岩間 光佐子

執筆者:岩間 光佐子

住まいの設備ガイド

快適さを左右する電気設備を示す住宅の電気配線図面

新築やリフォームの際には、平面図や配置図、立面図や断面図など、数多くの図面を確認しなくてはなりません。その中でも、日々の使い勝手や快適さに大きく影響する、照明やスイッチ、コンセント、インターホンや換気扇、給湯リモコンなどの位置や機能などを示す図面が電気配線(設備)図です。

細かい記号や数字などが多く記載されているため、難しそうに感じるかもしれませんが、暮らしをイメージしながらひとつひとつ、しっかりと確認することが重要です。
 

電気配線図面は早めに確認し決定することが必要

照明やコンセント、スイッチ、インターホンや換気扇、給湯リモコンなどの位置を示す電気配線(設備)図

照明やコンセント、スイッチ、インターホンや換気扇、給湯リモコンなどの位置を示す電気配線(設備)図


一般的に、電気配線(設備)図に示される配線工事は、上棟後に行われるものです。そのため、住まいづくりを進める中でも、電気配線に関しては、早めに決定しておくこと。後からの追加や変更は、工事の遅れや予算オーバーにもつながるので、注意が必要です。

電気配線図には、さまざまな記号、記号を結ぶ線などが複雑に記載されています。施工会社や図面の縮尺などによって、記号の表記は異なるケースもみられます。図面に凡例などが記載されていれば、それらを参考にしてチェックを。分からない記号や略称などは、曖昧にせず、設計担当者にその都度確認するようにしましょう。
 

照明を示す記号とチェックポイント

■主な照明の記号
照明器具の記号の表現方法は、器具の種類や取り付け方法によって異なります。多くは、丸印とアルファベッドの組み合わせで示されます。LED電球を用いているかどうかは、記号近くに記載されている場合もありますし、具体的な照明器具のリストで確認するケースもあるようです。
 
照明記号
■チェックポイント 確認したいポイントは、位置とスタイル。部屋のどこに、いくつ設置するのか、空間の使い方に合わせて検討を。また、ダウンライトやシーリング(天井付け照明)、ペンダントなどの照明スタイルを決定する必要もあります。

・空間の広さや使い方に合わせた配置になっているか
・照明のスタイルは空間に適しているか
・ダイニングテーブルやベッド、机など、家具などの位置と対応しているか
 

スイッチ・コンセントなどを示す記号とチェックポイント

■主な記号
スイッチやコンセントなどの記号にも、数字や英文字によって種類や機能を示すことが多いので、位置だけでなく、どのようは機能のものなのか、しっかり確認することが大切です。
 
スイッチコンセント

 

■チェックポイント
スイッチは、照明器具の使い勝手に影響を及ぼすため、空間の使い方やライフスタイルをイメージして検討を。また、コンセントは、部屋ごとに必要な家電機器を事前にリスト化しておくと考えやすいでしょう。

・スイッチの位置は使いやすいか
・調光器や3路スイッチなど設置するスイッチの種類、機能は適しているか
・コンセントは必要な数が設置されているか
・設置するコンセントの種類は希望どおりか
・テレビやインターネット配線などは、適したタイプとなっているか
・スイッチやコンセントが、ドアや家具に隠れてしまわないか
 

重要なポイントは、照明とスイッチを結ぶ「線」

電気配線図では、照明とスイッチの記号は「線」で結ばれています。結ばれた照明をオンオフできるスイッチを示しているもので、照明ひとつに対しひとつのスイッチが基本ですが、ひとつに対して2つのスイッチ(3路スイッチ)のこともあります。また、2つの照明をひとつのスイッチで操作することもあります。空間の使い方や生活動線などを考慮して、照明とスイッチの記号、結ぶ線をひとつひとつ確認することはとても重要です。
 

平面図に家具や家電などを書き込みイメージして

プランニングの際には、電気配線(設備)図に新しい住まいで使用する家具や家電の配置、室内扉の開閉などを書き込んでおくこと。書き込むことで、おのずと照明やスイッチが必要な場所、適する位置が明確になるでしょう。

また、予想以上に多いのが家電製品。事前に、新居で使用するものをリストアップし、空間のどこで、どう使用するのか検討を。充電が必要な機器も増えているので余裕を持ってプランニングすることが大切です。
 

設置する高さは展開図で確認を

壁面に設置する照明器具、スイッチやコンセントなどは、設置する高さも使い勝手に大きく影響するもの。電気配線(設備)図だけでなく、展開図(室内側から横から北、東、南、西の四方を見た図)などで、確認しながら検討することもポイントでしょう。机やベットまわり、キッチンなど、使い方に合わせた照明やコンセントの位置を決めていくようにしましょう。
 

インターホンや家庭内LANなどトータルで検討する

配線プランの中でも、テレビやインターネットなどのプランは重要になってきています。使用する機器によって必要なコンセントが変わってきますし、家族構成やライフスタイルによっては、各部屋から使用できる家庭内有線LANの検討も必要でしょう。マルチメディアコンセントや充電にも使いやすいUSBコンセントなど、便利なスイッチやコンセントも増えてきています。

その他、インターホンや換気扇など、配線に関わる設備機器は多岐に渡ります。それぞれショールームやカタログなどで、最近の傾向や新商品などの情報を早めに集めておくことも大切なポイントでしょう。


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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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