子どもの「好き」を大切に―
選び方から読み方までママの悩みに答えてくれる「国際子ども図書館」
子どもの本は世界をつなぎ、未来を拓く! 国立では唯一の児童書専門の図書館、国際子ども図書館です
素晴らしいことには違いないのだけれど、親だからといって皆、本が好きというわけではありませんよね。どちらかというと本が苦手で何を読んであげたらいいのか分からない、せっかく本を読んであげてもちっとも聞いてくれない……子どもと本に関する悩みを抱えるお母さんは少なくないのです。
もしあなたがそんなお母さんの一人だったら、ぜひ足を運んでいただきたいのが、国際子ども図書館。日本で唯一の国立の児童書専門図書館です。
図書館の方が強くおっしゃっていたのは「とにかく気軽に来て、気軽に相談してください」ということ。「私たちは、子育てについて分からなくても本については知っています。それから、毎日沢山のお子さんを見ています。お子さんの年齢や興味など、個性や『好き』という気持ちを大事にした本選びができると思います。日頃一生懸命育児を頑張るお母さんたちに、本についての悩みを解決する糸口をつかんでいただけたら」と、頼もしいおことばを聞くことができました。
専門家の力を借りて、リラックスした楽しい絵本の時間を過ごすことができそうですね。
それでは早速、館内を見ていきましょう。
本と出会う舞台は、大人も見とれるクラシカルな洋館
本ではなく、建物を見に来る人も多いほど歴史のある建物
レンガと石で作られた洋館に、ガラス張りのエントランス。明治期に作られたルネサンス様式の建物に建増や修理を行い、平成には建築家の安藤忠雄氏らも加わった工事が行われ、現在の施設ができあがりました。 漆喰の壁・寄木細工の床・100年前のシャンデリアなど多くの見どころがあります。
そして、天井にもご注目。光天井と呼ばれるこの天井は、影ができにくい全体照明になっています。おかげで、子どもが本に夢中になって顔を近付け過ぎても、頭の影ができません。
「世界を知るへや」。かつて貴賓室として使われていた部屋でもあり、穏やかで上品な雰囲気があります
2階の大人のためのフロアにあるのは、海外で刊行された児童書や日本の最新版の教科書などが並べられている資料室。ただしこちらは利用目的が調査研究となり、手続きが必要なのでご注意を。
扉についている「おす登あく」(押すと開く)のプレート。開き戸の珍しかった時代ならではの注意書きです
ミュージアムには、丸い二つの展示塔が並んでおり、天井も高く、美しい飾りのついた柱もあります。タイムスリップしたようなその雰囲気に、子どもたちも大喜び! もちろん、親と子、祖父母と孫、それぞれが楽しめる展示内容にもご注目ください。