スマホとのセット割引による“お得さ”重視で選択を
固定ブロードバンド回線を選ぶ上で、速度やサービス内容に大きな違いがないのであれば、差別化要素となるのは料金ということになります。一見すると、各社の固定ブロードバンド回線の料金は大きく変わらないように見えますが、これを「通信費」として捉えると、実は大きな違いが出てくるのです。というのも最近は、特定キャリアのスマートフォンと、特定の固定ブロードバンド回線を組み合わせることで、スマートフォン側の料金を大幅に値下げしてくれるサービスが増えているからです。そうしたサービスの代表例として上げられるのが、auの「auスマートバリュー」です。これは、auのスマートフォンと、「auひかり」など指定の固定ブロードバンドサービスを契約していると、スマートフォンの通信料が2年間、1人当たり毎月1410円割引されるというもの。3年目以降の割引は毎月934円となりますが、双方を契約している限りスマートフォンの料金割引がずっと続く訳です。しかもauスマートバリューは、指定の固定ブロードバンド回線を契約した世帯全体が対象となります。そのため、auのスマートフォンを契約している家族が2人なら毎月2820円、3人なら4230円……と、多ければ多いほど1世帯当たりの料金は安くなるのです。
ですが都市部ならともかく、地方では固定ブロードバンド回線の選択肢が少ないことから、転勤などで地方に引っ越すという人は、そもそもサービスが適用できるのかが心配なところではないでしょうか。この点についても、auスマートバリューは「auひかり」をはじめとした6つの光インターネットサービスに加え、最大手の「J:COM」など全国125社・213局のケーブルテレビにも対応していることから、安心感が高いといえます(2014年2月3日時点)。
同様のサービスはauだけでなく、ソフトバンクモバイルも「スマホBB割」という名称で提供しています。こちらは対象となる固定ブロードバンド回線サービスが、ソフトバンクのADSLサービス「ホワイトBB」など4事業者に限られますが(2014年2月12日時点)、「世界最速」をうたうSo-netの光ブロードバンドサービス「NURO」が対象となっているのがポイントといえるでしょう。
固定契約が無しのセット割引プランも
さらに最近では、固定ブロードバンド回線だけでなく、モバイルWi-Fiルーターを契約しているユーザーに対しても、スマートフォンの料金を割り引くサービスが提供されています。UQコミュニケーションズなどの「WiMAX2+」対応ルーターとのセットで適用されるauの「auスマートバリューmine」や、ワイモバイルのモバイルWi-Fiルーターと、ワイモバイルまたはソフトバンクモバイルのスマートフォンとのセットで適用される「Wi-Fiセット割」などがそれに当たります。固定回線を引くのは手間がかかって大変……という人は、これらの利用を検討してみるのもよいでしょう。先にも触れた通り、通信費は、毎月の家庭の支出でも、非常に大きな割合を占める存在となっています。それだけに、固定ブロードバンド回線をスマートフォンと別々のものと捉えて選ぶのではなく、スマートフォンとの“セット”として捉え、トータルでコストを抑えられる事業者を選択するというのも、悪くないのではないでしょうか。
【関連リンク】
auスマートバリュー料金・割引一覧au - KDDI
スマホBB割 | モバイル | ソフトバンク
auスマートバリュー mine - KDDI
Wi-Fiセット割 | ワイモバイル