ゲーム機はインターネットに接続できるのが当たり前の時代
ゲームを子供まかせにしておくと思わぬトラブルにつながることも
以前は「子供とインターネット」というとパソコンからインターネットへのアクセスを指すことが多かったのですが、最近はゲーム機や音楽プレイヤーからインターネットに繋ぐことも当たり前になっています。Nintendo Switch、WiiU、ニンテンドーDSシリーズ、PlayStation、Xboxなどのゲーム機をお持ちのお子さんは、パソコンからインターネットへアクセスするよりもずっと前からゲーム機でネット対戦を行っている場合もあるでしょう。
インターネットは、便利な反面、危険な情報や見知らぬ人との出会いに溢れた危険な世界でもあるので、お子さんがインターネットを利用する機会があるご家庭では、十分すぎるほど注意をしておきたいものです。
<目次>
ゲーム機のネットワーク機能で起きたトラブル事例
お友達とフレンド登録をしてゲーム対戦を行ったり、ゲームソフトのダウンロードをするときには、ゲーム機がインターネットに接続されています。ブラウザー機能を使えばパソコンやスマートフォンのようにWEBサイトの閲覧したり、Yahoo!メールやGmailのようなWEBメールを利用することもできますが、子供向けのサイトフィルタリングがかかっていなければ、アダルトサイトや違法なサイトなども閲覧可能な状態です。
ゲーム機からのネット接続で過去に実際に起きたトラブルとしては、ニンテンドー3DSでフレンド登録した相手と写真や音声を送りあえる『いつの間に交換日記』を使い、見知らぬ相手に公序良俗に反する写真を送ったり、裸を撮影されるいじめが起きたことがありました。事態を重く見た任天堂は、『いつの間に交換日記』のサービス提供を停止しています。
ゲーム機のネットワーク機能によるトラブルを防ぐために
まず大前提として、「インターネットへの日常的な接続、知らない人とのフレンド登録やネット対戦を許可するかどうか」を決めておかなければいけません。インターネットの使用を全面的に禁止にするのか、日常的には禁止だけれど必要なときは保護者が設定を変更して使えるようにするのか、あるいはいつでも自由にインターネットへの接続を許可するのか、お子さんの年齢や日頃のゲーム機との付き合い方を考慮しながら親子で話しあってみてください。
小学生以上になると、すでにフレンド登録やネット対戦を行っているお子さんも多いと思いますので、ゲーム機をインターネットに接続したままにする場合は、ゲーム機に搭載されている子供向けの接続設定(後述)を必ず行いましょう。その上で、ルールを守って遊ぶことをお子さんと約束し、個人情報を守る方法などもしっかり確認しておきます。
ゲーム機からインターネットへの接続を禁止または制限する場合は、お子さんが納得できる理由を説明する必要があるかもしれません。これまで自由使えていたものが急に禁止だと言われれば、お子さんが戸惑ったり反発することも考えられるからです。保護者の方に隠れて遊ぼうとしたり、不正行為へと繋がることのないよう、親子でよく話し合ってルールを作っていくと良いでしょう。ゲーム機の設定を見直すだけでなく、ご家庭のルータのパスワードを定期的に変更するなど、ご家庭のネットワーク環境を整えることも大切です。
Nintendo Switchで安全に遊ぶための設定
任天堂公式サイトには、Nintendo Switchユーザーの保護者向けページが用意されています。ゲームの使用時間制限はスマホ向け無料アプリ『Nintendo みまもり Switch』から、ユーザー間のコミュニケーション制限はスマホ向け無料アプリ『Nintendo みまもり Switch』やNintendo Switch本体から行うことができます。
ゲームソフト等ダウンロードコンテンツの購入制限には18歳以上のユーザによるニンテンドーアカウントが必要です。保護者のアカウントでお子さんを遊ばせるのではなく、お子さんには未成年向けのアカウントを設定し、保護者のアカウントから購入制限をかけて利用するようにしましょう。
Nintendo Switchにはブラウザが内蔵されていませんので、サイトのフィルタリング設定は必要ありません。
ニンテンドー3DSやWii Uで安全に遊ぶための設定
ニンテンドー3DSとWiiUには「任天堂から保護者のみなさまへ大切なお願いです。」というタイトルの使用制限機能の案内ページが用意されています。インターネットブラウザーの使用制限、クレジットカードや電子マネーの使用制限、他ユーザーとのネット通信制限を設定する方法がゲーム機の画面キャプチャと共に紹介されているので、「ゲーム機は子供まかせにしているから分からない」という保護者の方でも簡単に設定を完了できるでしょう。
PlayStation4で安全に遊ぶための設定
PlayStationには「保護者のみなさまへー大切なお知らせとお願い-」というタイトルの使用制限機能の案内ページが用意されています。PlayStation4では保護者が大人アカウントを作成し、ファミリーメンバーとして追加したお子さんのアカウントにペアレンタルコントロール設定を行います。ペアレンタルコントロールでは、ユーザー間のコミュニケーション制限、月額利用限度額の制限、ゲームの年齢制限、Blu-rayおよびDVDの利用制限などを行うことができます。
PlayStation4本体に設定した4桁の制限パスコードはお子さんに知られないように、そして忘れないように、大切に保管してください。
ブラウザの使用は、制限設定のほか、有料フィルタリングサービスの「i-フィルター」と「トレンドマイクロ」が用意されています。
PlayStation3で安全に遊ぶための設定
PlayStation3では保護者がインターネットに接続できるPlayStationやパソコン・スマートフォンとEメールアドレスを使ってマスターアカウントを作成し、マスターアカウントに紐付ける形でお子さんのサブアカウントを作成します。保護者によるサブアカウントの管理では、チャットの利用制限、PlayStationStoreでの利用限度額設定、メッセージやフレンドの受信範囲設定、インターネットブラウザの起動制限、ゲームやビデオコンテンツの年齢制限などを行うことができます。
PlayStation3本体に設定した4桁の制限パスコードはお子さんに知られないように、そして忘れないように、大切に保管してください。
ブラウザの使用は、制限設定のほか、有料フィルタリングサービスの「i-フィルター」と「トレンドマイクロ」が用意されています。
インターネットブラウザーの利用にはフィルタリングを
アダルトサイトのアクセス内訳には携帯ゲーム機が少なからず入っているそうです。 大人の知らないところでお子さんが興味本位に様々なサイトを覗いている可能性を、保護者の方はしっかり認識しておかなければいけません。お子さんがゲーム機のブラウザーを利用するのであれば、できるだけ早くフィルタリングを導入しましょう。アダルトサイトや暴力・薬物関連のサイトなどの有害サイトを閲覧できないようにするフィルタリングサービスは、現在はパソコンやスマートフォンはもちろん、ゲーム機でも利用できるようになっています。i-フィルターのゲーム機用サービスなら、WiiU、PlayStation、ニンテンドー3DSなどのフィルタリング設定を行うことができます。
ゲーム機を子供まかせにせず常に目を配ることが大切
お子さんが成長するにつれ、インターネットと関わる機会はどんどん増えていきます。自分のパソコンやスマートフォンを持つようになれば、すべてを親が管理することは難しくもなってきます。お子さんがネット関連のトラブルに巻き込まれないようにするためには、お子さん本人の管理意識もしっかり育てていくことが大切です。「危ないサイトを覗かない」「知らない人とインターネット上で話さない」といったことを親子で話し合っておくことはもちろん、ゲーム機でどんなことができるかを保護者の方もしっかり把握し、お子さんがゲーム機を安全に使える環境を整えてあげてください。
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