「使う」という発想で「続く節約」を目指す

間近に迫った消費税アップは、目に見える形で支出増を家計にもたらします。すなわち、これまで貯蓄がなかなかできなかった家計にとっては、目指すべき「貯められる家計」はますますそのゴールが遠のいてしまうわけです。そんな中で、どう家計改善をしていくべきか。ファイナンシャル・プランナーの八ツ井慶子さんは「先取り貯蓄していく仕組みをつくることがとても大切」とアドバイスします。

先取り貯蓄とはその名のとおり、給与やボーナスから先に貯蓄分を取り、残りを生活費としていく家計管理です。たとえば、毎月給与から3万円、ボーナスから年間30万円貯蓄すると決めるとしましょう。給与天引きの財形貯蓄や口座引き落としの積立定期を利用して、確実に貯蓄分を先取りすれば、年間66万円、3年後には約200万円が間違いなく貯まっているということになります。

ただし、先取り貯蓄は言葉にすれば簡単ですが、実践するにはそれなりの工夫、意識の変化が必要です。これまで貯蓄が毎月1万円がやっとだった家計が3万円の積立貯蓄を始めれば、2万円分の家計支出を削らなくてはならないからです。

「そのためにはもちろん節約が必要ですが、それを毎月続けていかなくては意味がありません。1万円、2万円を浮かせるために場当たり的な節約、何から何でも節約ではストレスがたまるだけ。結局、節約そのものが続かなくなるのです」

では、どうすれば継続的な節約ができるようになるのでしょうか。「使わない生活は実は辛いし、だから節約も途中で挫折してしまう。ならば、増税の時代だからこそ、使うという発想をしたい。大切なのは、何に使うか。自分にとって正しいもの、本当に必要なものに使う、ということ。そういう意識が無駄遣いを減らし、結果的に貯蓄できる家計につながっていくのです」

必要なものには支出し、不要なものには支出しない。その、より確かな見極めこそが、これからの増税時代にはますます大事になるはず。そして、それができれば、貯められる仕組みは自然とできあがっていくのです。

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教えてくれたのは……
八ツ井慶子さん

ファイナンシャル・プランナー。大学卒業後大手信用金庫に入庫。本当にお客様にとっていいものを勧められる立場になりたいとの思いから、個人相談が中心のファイナンシャル・プランナーとして独立。近著に『ムダづかい女子が幸せになる38のルール』(かんき出版)と『サラリーマン家庭は"増税破産"する! 』(角川oneテーマ21)がある。テレビ、新聞、雑誌などでも活躍中。All Aboutマネーのガイドを務める

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取材・文/清水京武  イラスト/モリナガ・ヨウ パネルデザイン/引間良基


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