肥満・メタボリックシンドローム/肥満解消・メタボ対策の生活習慣

ダイエット中でもOK!メタボ予備軍の太りにくいおやつ

「メタボ予備軍と言われたから、おやつは我慢だな」と思っている人はいませんか? 食べてはいけないと思ったストレスで、食事の時間にドカ食いしてしまい、結局太ってしまう人も……。一方で、おやつを食べながらダイエットに成功した人もいます。おやつをダイエットの味方にするコツをご紹介します。

平井 千里

執筆者:平井 千里

管理栄養士 / 実践栄養ガイド

食べちゃいけない、それは分かっているけれど……

コーヒーとチーズケーキ

メタボ予備軍だからおやつは我慢! でも、これってストレスがたまります。実は上手に食べればおやつもダイエットの味方になるってご存知でしたか?

健康診断でメタボ予備軍を宣告され、ダイエットをはじめたのはいいけれど「食べたら太る」と必死に我慢している人はいませんか? ダイエット中は「水を飲んでも太る」と錯覚するほど食べるものにはシビアになる人もいます。しかし、食べてはいけないと我慢するばかりではストレスがたまります。上手に食べて息抜きをする方法を考えてみましょう。

 

食べても大丈夫なものは何? メタボ予備軍のおやつ

おやつに限らず、メタボ予備軍を脱出するには、カロリーの高いものを避けるようにしましょう。ケーキやクッキー、饅頭などの菓子類はカロリーが高く、材料も小麦粉、砂糖、バター、卵……といったビタミンやミネラルが少ない材料ばかりのためオススメできません。よく勘違いしてしまうのは、せんべい類は米が原料であり、しょうゆ味で味付けされているため食事の代わりに食べているという人がいますが、これではビタミンやミネラルが不足してしまいますので、食事代わりにはなりません。

それでは、カロリーの低いメタボ予備軍にオススメのおやつというとどのようなものがあるのでしょうか? まず、カロリーが低いおやつの代表としては、ところてんがあります。ところてんは天草という海草が原料。カロリーは100gで2kcalです。満腹になるまで食べてもカロリーはたいしたことはありません。ただし、味付けとしてところてんに黒蜜をかける地域もありますが、黒蜜はぐっとこらえて、酢醤油でいただきましょう。3倍酢などであれば、満腹になるまで食べてもカロリーは30kcal以下です。また、ところてんを寒冷地で乾燥させると寒天になります。この寒天で作ったゼリーもところてん同様、低カロリー食品ですので、メタボ予備軍のおやつには適しています。

ただし、ところてんも寒天ゼリーも冷やして食べるのが基本ですので、冬場や夏場でも空調が効いた部屋の中で食べるのは抵抗がある人もいるかもしれません。そんな時にオススメなのが、わかめスープ。最近はレトルトのものが廉価で出ていますので、これを1杯飲むことで心も身体も温まります。

他にも、最近は、ダイエットブームも手伝って、スーパーにはゼロカロリーのゼリーやふすまやおからを入れて低カロリーに仕上げたクッキーなどが置いてあったり、薬局等にはダイエットコーナーがあり、低カロリー甘味料を使った低カロリーのおやつを購入することも可能です。これらのおやつを上手に活用するのもよいと思います。しかし、どうしても頂き物のお菓子を食べなければいけないときは、ピンポン玉くらいの量を目安とし、食べ過ぎに注意しましょう。

他の方法としては、1日に摂取する予定の食品の中に果物と牛乳をおやつとして組み込んでおくこともよいと思います。その場合、果物はこぶし1個分くらいまで、牛乳はコップ1杯までとして下さい。それ以上の量を食べるとカロリーの摂りすぎになってしまいます。

おやつを食べるタイミングも重要です!

おやつを食べるタイミングも重要です。夜、おやつを食べると消費するタイミングがありませんので、太ってしまいます。そこで、おやつは日の高いうちに食べましょう。とは言うものの、午前中から食べることは避けます。おやつは疲れたときのご褒美として、午後3時か残業で帰宅が遅くなる人は、午後4時くらいまでに食べるのがベストです。

1ヶ月に2回までなら、羽目をはずしても大丈夫!

とはいうものの、自制を続けていると、どうしても心がパンクしてしまいます。例えば、女性なら友だちとカフェへ行って、おいしそうにケーキを食べている友だちを横目に、ブラックコーヒー1杯で我慢するのは辛いものです。男性であれば、夜の飲み会や食べ放題に行ったとき、我慢しながら食べるというのでは、ストレスがたまると思います。

そこで1ヶ月に1~2回は「食べる遊び」をしてもよい日、を設定するのもよいと思います。ただし、月2回までを上限とすること、「食べる遊び」をする前後では少し食べる量を控えることを忘れずに。

おやつを上手に使ってダイエットに成功した人も!

おやつというと、カロリーオーバーになることばかり心配して、とにかく食べてはいけないと考えがちですが、実は、おやつを使ってダイエットした人がいます。

私が実際に体験した例をお話しします。健康診断で少し血糖値が高いと指摘を受けて来院した30代の女性でした。かなり太っていて脂肪肝もあるということで、食事によるダイエットをすることになりました。医師はかなり太っていることから、食事を改善して体重を減らすことで、血糖値を正常レベルまで下げることができると判断したのです。彼女の話を聞いていると、彼女は仕事が忙しく、残業続きで毎日の帰宅時間が22時になってしまうといいます。さらに「仕事中に間食することはほとんどできないので、残業時間中にお腹がすく」ために、帰宅後に食事をたっぷり食べないと眠れないといいます。もちろん、ダイエット中だからと言って、残業をやめて帰宅するわけにはいきません。そこで、残業前に5分だけ休憩をとり、わかめスープを飲むようすすめたところ、帰宅後の食事量が減ってダイエットに成功しました(実際に彼女が飲んでいたのは、もずくスープだったようですが、もずくも海草なのでわかめと同じ効果があります)。

このように、おやつも食べるものとタイミングを考えて食べれば、ダイエットに効果的なのです。
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