ここに来て火がついたKTM 人気
「最近KTMがいいらしい」そんな評判をよく聞くようになりました。昔からメーカー名だけは知っていたものの、KTMのバイクに乗る機会がありませんでした。KTMのイメージといえば、オーストリアが本社でサスペンションのホワイトパワーが傘下。モトクロスのレースで好成績を収めてきたというところです。日本では特別売れているという印象はなかったKTMですが、ネイキッドモデルのDUKEシリーズ。特に125DUKE、200DUKE、390DUKEは人気でオーダーしてもバックオーダーになっているとの事。今までは全てのラインナップが高額のイメージがありましたが、前述した3モデルは、国産バイクを買うのとあまり変わらない値段でリリースされたという事と、最近は広報にもかなり力を入れている事が、ここに来てKTMの人気を押し上げた要因ではないかと思います。2013年のモーターショーに海外のバイクメーカーで出展していたのはKTMだけでした。
なかなか手に入らないと言われれば、乗ってみたいと思うのが世の常。たまたま知り合いのバイク屋さんがレンタルバイク用に仕入れたと言う事で、早速お伺いして試乗してきました。
このエンジンは面白い!やんちゃなエンジン
最近の国内メーカーの動きとしては、安全に快適にユーザーが運転できることに重きが置かれてきました。その為、昔からバイクに乗っている人からすると、最近のバイクはおとなしすぎると感じる人も沢山いらっしゃるようです。私自身も大学生の頃からバイクに乗っているので、バイクに乗り始めて10年以上になりますが、10年前の新車のラインナップと今の新車のラインナップを比べても、圧倒的な速さを求めたエンジンを搭載したモデルは減ってきているように思います。前置きが長くなりましたが、200DUKEは試乗して始めに「おぉぉぉ速い!」「面白いなこのエンジン」と勝手に言葉が出てしまうほど、衝撃的でした。しかもそれが単気筒エンジンだというのだから驚きです。当時圧倒的な速さを求めたエンジンと言えば4気筒エンジンで、単気筒エンジンと言えば、ゆったりと走りを楽しむモデルに搭載されたエンジンでした。
鍵を刺して回すと、液晶のディスプレイに「READY TO RACE」と表示が出て、テンションが上がります。アクセルを回すと、とても単気筒のエンジンとは思えないほど、スムーズに吹け上がります。これは期待ができそうだと走り出してみると、期待通り力強い加速を見せてくれます。
このエンジンは面白いな。と思わせてくれるエンジンは、全回転域で速いのではなく、どこか限られた回転域でパワーが出ていることが多いのですが、200DUKEの場合、低回転から中回転域にかけて、モリモリと走ります。ギアは6速の為、早めにシフトチェンジしていくとサクサク加速し、あっという間に100キロ以上になっています。このエンジンフィーリングは、ここ何年か試乗した新車の200cc~250ccクラスではピカ一でした。