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「産後クライシス」は夫婦を最強の「チーム」にする(3ページ目)

産後クライシスのメカニズムと意味を説く「間違いだらけの産後クライシス論争」第4弾。ある研究によると、25年以上の結婚歴をもつ人々を対象とした調査の結果、彼らに共通する要素は、夫婦の間に問題がないことではなく、むしろさまざまな葛藤、あるいは不一致に遭遇しながらも、夫婦がジレンマを乗り越える希望を失わず、ある種の楽観主義を持ち続けていたことであった

執筆者:おおた としまさ

ときにはガツンとぶつかってもいい

ある研究によると、25年以上の結婚歴をもつ人々を対象とした調査の結果、彼らに共通する要素は、夫婦の間に問題がないことではなく、むしろさまざまな葛藤、あるいは不一致に遭遇しながらも、夫婦がジレンマを乗り越える希望を失わず、ある種の楽観主義を持ち続けていたことであった。

まったく別のある調査は、「回避的なやりとりは、葛藤解決に至らず、葛藤が潜在化し、不満を高める不適切な方略である」、「たとえ、夫婦間にストレスが発生したとしても夫と妻が相互に積極的にかかわることは、妻の精神的健康にとって重要」と指摘している。

産後クライシスを悪いこととして捉えるのではなくて、夫婦が成長する機会だと思って、前向きに捉えることが大事なのだ。

ときにはガツンとぶつかってもいい。大変だが、最終的にお互いを認め合うことができれば、「夫婦のチームワークの成長」というかけがえのない見返りが待っているはずだ。会社組織やスポーツのチームでも同じだろう。

というわけで、産後クライシスを「ふたりが最強のチームになるための訓練」だと考えてみたらどうだろう。

次回、間違いだらけの「産後クライシス」論争最終回は、「『産後クライシス回避のために育児しよう!』の落とし穴」と題して、間違った産後クライシス論争の危険性を指摘する。
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