認知症の中核症状と周辺症状は確認しておくべし
これからの時代に介護福祉士として働く人にとって、必要不可欠になるのが認知症に関する知識です。そもそも認知症とはどのようなことなのでしょうか。「原因となる疾患があり、脳に器質(臓器や器官に認められる形態的、解剖的性質)的な変化があり、日常生活が困難になる病態のことです。
認知症には「中核症状」と、「周辺症状」(BPSD:行動と心理症状)と呼ばれるものがあります。
前回の予習問題で出題した「中核症状」は脳の神経細胞が壊れることによって直接起こる症状です。直前に起きたことを忘れる記憶障害、いつ、どこ、がわからなくなる見当識障害、思考や判断力の低下、失行(日常生活の動作や意思通りの行動ができない)、失認(物や音、重さ、形などを認識できない)、失語(言語機能が障害を受けた状態)などがあります。
一方、周囲の人との関わりのなかで起きてくるのが「周辺症状」です。主な症状としては、不安や焦燥、幻覚や妄想、抑うつ(精神的に落ち込む)、徘徊、不潔行為、攻撃的言動、睡眠障害などがあります。
認知症の中核症状、周辺症状については、近年の試験問題でも出題されていますので、再確認をしておくとよいでしょう。
次のページでは認知症だと間違えやすい症状を紹介します。